2019-04-29から1日間の記事一覧
ゴダールの『女と男のいる舗道 』(Vivre sa vie 1962) ジャン・ドゥーシェは、溝口健二監督の『赤線地帯』(1955年)の影響なしには本作は存在しないと指摘しているという。アンナ・カリーナの渾身の演技をみよ。ゴダール映画はアンナ・カリーナがいなければ…
ゴダールの『小さな兵隊』(Le Petit soldat )は、1960年に製作されたが、検閲にあった。1963年に公開された。ゴダールはいう。 『小さな兵隊』は、鏡のなかに映る自分の顔が、自分の内面に思い描いている自分の顔と一致しないことに気づく男の物語である…
ゴダールの『コケテッシュな女』( Une femme coquette 1955) ギ・ド・モーパッサンが1886年に発表した短篇小説『Le Signe 合図』を原作にした映画。
ゴダール『シャリオットとジュール』( Charlotte et son Jules 1958) 路上に置かれたクルマのなかでシャルロットを待つ彼氏を撮影しているが、ほかはひとつの部屋のなかで撮られている。映画とはなにか?映画とは幻想としての芸術であり、映画ではない文学と…
『怠惰の罪』La Paresse (episode in Les Sept péchés capitaux) 1962 ロッセリーニが怠惰だったかは知らないが、物語的語りに重要な意義を与えない怠惰な人間こそは、たたえられるべき視覚的人間である。『怠惰の罪』は視覚的人間が映画を作った映画だ。…
ドウルーズはいう。「ゴダールはうまいことを言っています。『正しい映像ではなく、ただの映像さ。』哲学者もこんなふうに言いきるべきだし、それだけの覚悟をもってしかるべきでしょう。『正しい理念ではなく、ただの理念さ』とね。」(『記号と事件』) ト…