歴史から学ばないのか?

歴史から学ばないのか?

市民の自発的な抗議は戦争法案の危険な問題点を世論に訴えたことだけはたしかかです。結果的にはデモの力が及ばず戦争法案の強制採決を止めることができませんでした。がこの点に関しては、敗北したのは、抗議した市民の側ではありません。敗北したのは、審議なき戦争法に反対する世論を代表することに失敗した自民党政治家たちの側だったのではないかと段々考えるようになりました。問題はどこにあるのか?ただ安倍政治の構造の要素をなす戦争法に対する批判は、各新聞世論調査の4割前後の内閣支持率が証明しているように、安倍政治の構造全体に対する批判としては全然足りなかったということ。ここで安倍政治の構造全体とは、(なんの目的なのかも明らかにできないままに) 兎に角なにがなんでも<帝国>アメリカの一部になればよいという方向で、危険な原発再稼働・核武装化・経済における軍事部門の自立化、TPP推進・靖国問題・国民道徳の高揚、から成り立つ全体構造のことです。全体構造に、沖縄を犠牲にしていることの問題もあります。現在の危機感というのは、市民はこの安倍政治の全体構造に対する批判を量と質とともに十分にもっていないということにあるとおもっています。また、この危機感は、日本の平和主義という他国からも信頼されているとかんがえてきたセルフイメージ(自己の根拠にかかわる全体イメージ) の方向がマッチョで好戦的な歴史修正主義者たちによってどんどん勝手に書き換えらえてしまっているという不安から来ているかもしれません。まさしくこのなかで、自分たちの都合よく見たい見方でしか他者を見ようとしないこと、そのことで自分だけでなく他者も不幸に貶めるという問題が生じていると思います。ただしこうした問題ははじめて起きてきたではありません。Fbの友人が指摘する通り、歴史から学ばないのでしょうか?根本にこのことの問題があると考えます