フラッシュバック - 近代日本

フラッシュバック

近代日本は、西欧で決して実現しなかったオリジナルな近代を始めるだけだという思いがあったでしょう。近代は、ヨーロッパ帰りの夏目漱石が日本近代は「浅い」と歎いたとき、近世のアジアに属していた普遍主義を完全に断ち切った自らの出発を見直すというチャンスがありました。なんのために誰のための近代化だったのか?日清・日露戦争後、もはや西欧列強による日本の植民地化の危険はなくなったのだから戦争のために国家権力を集中させたあり方を続ける必要がないではないか等々。しかし満州事変から昭和10年代に向かって、結局は東の<西>側から行なっている植民地主義に依存するだけの、自分に都合よく帰還すべき<古代>を未来に作り出していくのであります、天皇に国家権力を集中させた危険な状態のままでね、軍国主義全体主義が同じ方向を向き始めるまで