2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

NHK特集に対する反発の言葉を読む

NHK特集に対する反発の言葉の問題は、反知性主義ではなく、道徳性の欠如にある。彼らにおいて、戦前日本の人類に対する戦争犯罪を成り立たせる「人類」の要請が出てこないのである

「小さな人間」

‪国家であれ国民であれ、<一>を強調するか<多>を強調するかの観点の違いだけで、国民国家という全体性の論理を表現する本質に変わりない。その本質からは見えず命名もできなかったものを正当な名によって指示できた『トランスクリテイーク』は自らをグローバ…

敗戦記念日

思うに、戦勝国よりも敗戦国の方が詩人がでるんだろうな。今日だけでなく毎日を言葉を書く敗戦記念日にしよう。そうでないと、そのぐらいのことにならないと、毎朝、起きたとき、みんなとなんのためにたたかっているのか自分でもわからなくなってしまったラ…

「あやしい人」?

「あやしい人をみたら110番」という呼びかけが躊躇いもなく街の電信柱に。「あやしい」だけで通報されちゃうの?電車の中で児童が「あやしいひと、あやしいひと」と合唱してた。この正反対の方向から「善良な人」が今日、靖国に参り安倍さんしかいないと思う…

天皇ファシズムの現代における救済神学的メタモルフォーゼ

最初から問題は、天皇ファシズムの安倍政権における救済神学的メタモルフォーゼだった。‪「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうか」といわれて、過去のドイツ全体主義の傾向と対策…

白豪主義

四年間の子供時代のオーストラリアは、白豪主義といわれる人種主義の最後の数年間に属していた。シドニーをたつとき、隣の大工の息子だったBruceが、「いつもオーストラリアを思い出すように」と記念にくれたのが先住民である砂漠にいるアボリジニーAborigin…

フーコのルソー論 (引用)

「古典主義時代にて同じものをさらに新たな比喩形象によって名指すという任務を帯びていた文学は、やがてそれまで決して名指されたことのないもの、或いははるかな語の襞の中に眠っていたものを、ついに正当な語によって名指すという任務を帯びるに至る」。…

写真家 チェゲバラ ?

‪アイルランド時代に原爆ドームを訪ねたとき、西部に来たときと同じで、どうやって撮っていいのか分からなかった。50年代は周りに建物が無かったこともあるだろうが、チェゲバラは、それを、0を除いた数直線(0を除いた実数全体の集合)みたいに撮っているんだ…

72回目の敗戦記念日

もうすぐ、72回目の敗戦記念日なのに、ボタンを押す狂気にたいして何も言えないでいる。何も言えないことにすら気がついていない。核に憑かれた二人の男に対して、やめなさいと最初に誰が言うのだろうか?

アインシュタインの手紙

君がピアノを楽しんでいるようで、父さんはとてもうれしいよ。父さんは、君ぐらいの年の子はピアノと大工仕事を追求するのがいいと思っているんだ。それこそ、学校よりもね。それらは、君のような若い人にとても合っているから。ピアノの先生から指定されな…

筋書き

‪世のあらゆる筋書きは、この百年間の映画に言い尽くされたはずです。現在思い出すのがどんどん難しくなっています。音楽をきけば映像が生き生きと蘇りますが、映像しか思い出せません。もっと言うと忘却とは、既に過去に言われていても、何もかも初めてきい…

サイードとバレンボイム

何故、イスラエルで敢えてワーグナーを演奏するのか?私達ユダヤ人をガス室で消滅し尽くそうとした敵の芸術を、ベートヴェンとワーグナーを、私はかくも愛しているのだ、と、バレンボイムはイスラエルの観客に示そうとしたといっています。つまり、現在の敵…

寸劇

‪寸劇 AIトランプ (世界地図を指差して)「わたしは間違わないぞ。わがミサイル<おもてなし>で、朝鮮半島のスターリニズム政府に怒りの嵐を!どうした?何をためらうのか」‪AI地球防衛軍「...ですがご注文なさっていることと指さしているものが違います。おそ…

本居宣長

140字でまとめられるのだろうか?ムリ無理、わたしのような者には全然無理なのだけれど、とりあえずこうではないかと書き留めておこう。‪最初に、宣長の考え方を言語的アプローチから切り離してしまうことはできない。古えの心はただ古えの言葉に定位してい…

再び習俗儀礼について

再び習俗儀礼について。‪「政」とは法制禁令のこと。習俗儀礼は法制とは異なる。仁斎の『論語古義』の大意によると、「おもうに、政刑による治の効果は速やかに出るとはいえ、その民の治に及ぼす程度は浅い。徳礼による治の結果は緩やかではあるが、その民の…

対話的ロゴスとヒューマニズム

‪アジアは、西欧を貫きそれで成り立っている対話的ロゴスが無いかもしれない。ところで漢字の受容から1000年たった17世紀に日本思想が成熟するとき、人間の思想が出てくることになった。これは何を意味するのか?ヒューマニズムというのは、対話的ロゴスが指…

モダンとポストモダン

‪「最も儚い瞬間こそが、華々しき過去を所持する 」でいわれるような詩人の前衛的「瞬間」の制作。この高く遠くある近代を批判するポストモダンとて理念的ゆえに簡単に行かぬ。消費する「みんながアーチスト」と言うが、<起源>東京五輪に対して反時代的に、…

近代と脱近代

近代と脱近代‪いかに、互いに離れた物同士を近づけるのか?資本主義がする低次元の水平化・世俗化に距離をとるモダニズムの前衛は、高く遠くにあるあり方からこれを行う。どんなに困難でも、孤独のつくる力のうちに、究極の出会いは、実験精神の縮約された瞬…

ホフスタッター

‪ホフスタッターが何を書いたかについて考えきたならば、もしそれを喋らなかったらアウトだよ。喋ったらアウトにするよ。さあどうするつもりかといわれてもな...。ホフスタッターの言っていることを追うと、「知ること」と、その否定をなす「知らない」こと…

芸術と衝動

法は芸術に向かって「何を表現してもいいが迷惑かけるな」と傲慢なことを言うなですね。衝動とは芸術を突き動かすもの。衝動はある領域において制限されるべきだ、などとは頭には言いえません。法は、それならばそれは芸術ではないと言うならば、何が芸術だ…

21世紀のヴェルディ「ナブーコ」を読み解く

ナブーコは「わたしは王の影でしかない」と嘆く。そのとき、このヴェルディ「ナブーコ」の舞台の端に、19世紀を映し出す、古代の物語で縁どられた、大きな鏡が立つようだ。空中庭園のように、オーケストラの音のうえにあらわれてくる。現実世界と共有するそ…

ジョイスが分からなくなったら声を出して読め

‪ジョイスが分からなくなったら声を出して読めとアイルランドではいわれる。「自分が-語るのを-聞く」だけだと思う?意識はそれが定位する声の内部にとどまるか。外部の世界を自己の中心に置く準備をしている。声は時間とともに、<一>的多元主義の奥を占める…

思想史は親不孝の始まり

‪思想史は親不孝の始まり。思想史は権威の解体だから。一度出来あがってしまった物の見方を相対化する思想史は、その方法を自らに適用する。思想史は自らを解体するとき普遍性の要請がでてくる。普遍性との同一化にあらず。学の普遍性がなければやっていけな…

フーコ『言葉と物』

フーコ『言葉と物』は世界と共にリゾームになる本。『言葉と物』は世界の脱領土化を確かなものにした。世界は本の再領土化を行い、アジアでポスト構造主義思想を読む意味を問うた。今度は本はそれ自体、アジアの中で自らを脱領土化する。本は江戸思想の近世…

『論語』

‪現代にあってモーツアルトは簡単すぎてかえって演奏が難しいという。是と比べたいのは、『論語』"為政第二"で、ここから簡単すぎて読めなくなる。「天下の儒者たちの語る言葉がただ高遠であって、卑近でないのは、彼らに徳がないからである」と伊藤仁斎が言…

『論語』

‪『論語』の仏語訳者が自らについて語っているが、文化大革命への失望が契機となった。元々はフランス支那学研究者だった。ヨーロッパからするヒューマニズム的解釈のどの文も異論がない。だけれども、漢字が一文字も記されない『論語』の本は可能なのか?だ…

ウィトゲンシュタイン

‪ウィトゲンシュタインについて彼の人生の真ん中にあたかも「立ち入り禁止」の標識が立っているかの如く、「前期」「後期」というふうに整理される。年表の知識として役立つ。だけれど私の場合、他者の手をとって渦巻きの方向に沿って「中へ」歩く記号の形式…

「美」「醜」

‪一度物の見方ができあがってしまうと、その中にあって、それとは別の、異なる見方をするのが大変難しくなる。このことは思想にかぎらない。「美」と「醜」の見方についてもいえる。エーコは、アフリカの仮面を前にしたとき、「美しい」のか「醜い」のかわか…

死者のことをおもっているとき、お風呂で揺れたときは、じぶんが蛇になって地面を這っているのか、蛇に呑み込まれて揺れているのか区別がつきませんでした

ヘーゲルの近代

‪安倍のネオリベ・グローバル資本主義の限界を見定めてそれを止める為には、ケインズとマクロ経済学の勉強が役立つ。だけど若い人達と私自身はこれだけでは十分でない。ヘーゲルの近代に対する批判の意味を考えて、近代を構成する言説としてのネオリベを相対…