本居宣長

140字でまとめられるのだろうか?ムリ無理、わたしのような者には全然無理なのだけれど、とりあえずこうではないかと書き留めておこう。‪最初に、宣長の考え方を言語的アプローチから切り離してしまうことはできない。古えの心はただ古えの言葉に定位している。ところが、そうは言ってみても、漢字に書き記された古えの言葉は漢字を離れてはどこにも存在しない。言語の端から他者を考えること。理屈っぽい宣長によるこの方法論的徹底が、古代人の心を読もうとするならは漢字から考えれば十分だということを証明してしまった。彼は証明するつもりもなかっただろうが、物語ろうとした内容と全く反対のことを話してしまったのである。

「漢(から)ざまのさかしら心うつりてぞ世人(よひと)の心惡(あ)しくなりぬる」(本居宣長『玉鉾百首』)‬