なぜファシズムは繰り返されるのか?

なぜファシズムは繰り返されるのか?

資本主義体制は商品世界があるのか?たしかに「商品」世界はあるけれど、「資本論」の冒頭でいうようにそれほど、永遠としてある全体性としての商品「世界」があるのだろうか?(諸商品のコンパクトな集積、集合体のような感じで書きだしている。)近代において、もはや全体性は魂の消滅のように、消滅したに違いない。唯物論者のマルクスは永遠性を否定しているのに、なぜ「世界」について語りだしたのか?全体性は、部分の言語を住処とするほかない。が、全体性はあたかも部分の言語の外に実在するかのように考えられる。マルクスは'読めない'商品の言語で総体としての資本主義を書くと言うように、全体を分析できるのは部分に依る限りのことである。が、部分が見えない全体を語り出すという無理をおかす。帝国のような全体性は、資本主義によって消滅させられた。全体性は、資本主義の部分(商品)の言語を住処にするようになるが、恰も部分の言語の外に実在するかの如く自立している。全体主義(ファシズム) の一見反資本主義的言説が生じてくるのは、資本主義の自己目的に部分の言語を生産していく体制の内部からである!