2016-02-08から1日間の記事一覧

「近代の超克」を読む

「近代の超克」を読む 日本浪漫派の'浪漫派'の語が気になるが、例えば、座談会「近代の超克」を語るときに常にその不在がなにがしかの意味をもって言及される、保田与重郎が、「この数年間の文学の動きは、合理から合理を追ふてある型を出られぬ「知性」がど…

田辺元「哲学の根本問題 数理の歴史主義的展開」(1954年執筆)を読む

田辺元「哲学の根本問題 数理の歴史主義的展開」(1954年執筆)を読む田辺元は西田が考えた包越としての全体性に対して批判している。それでは、「弁証法的な行為的な立場、すなわちわれわれは内に根源悪をもち、常に神に叛く可能性というものを内にかかえてい…

ポストモダンのモダン化という言説のはじまりはいつだったのか?ー 磯崎新と柄谷行人を読む

ポストモダンのモダン化という言説のはじまりはいつだったのか?ー 磯崎新と柄谷行人を読む ポストモダンのモダン化という奇妙な思想ブームは世界的傾向です。そこに、日本の言説も絡み取られておりますけれど、それがいつからはじまるのか?初めを定めるた…

宇野「経済学の方法」(1963)を読む

宇野「経済学の方法」(1963)を読む ‘読む'といっても、高名な経済学者の深遠な思想ー経済学研究の原理論・段階論・現状分析の分化についてーをコメントできる知識が私にはありません。ただ、思想史的に、宇野の文を眺めるだけです。そうすると、ヨーロッパ (…