2016-09-11から1日間の記事一覧

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.9

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.9 理念としての音のあり方をかんがえさせる。小さな声の理念性、聞くことの理念性から、音の理念性のことが語られる。だれが最初にきいたのか?この人のまえに、声というものをきいたものはいないし、音というものもき…

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.8

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.8 ・理念としての聞くことのありかた。これは、No.7で述べた、小さな声の理念性と一体をなすとかんがえられる。(ポール・ヴァレリーの詩(堀口大学訳)からの引用) (駒鳥の声のなかの、フルートの音の妙なる細部と…

「論語」の世界 No. 7

「論語」の世界 No. 7 朱子は「四書五経」とくに「大学」を第一とする儒家の国家哲学的教説体系をもった。徂徠古学は「書経」を選び、この流れを受けて宣長古学は「古事記」を選んだ。「古代先王の道」(徂徠)、「神の道」(宣長)とは、天皇制のファンダメ…

言葉と物のコンパクトな世界 No. 12

言葉と物のコンパクトな世界 No. 12 「人間の分身」では、差異と同一性の間の繰り返されるゲームとしての近代の思考について語られる。難しい言い回しである。私はフーコーを読めているとは思えない。だが文脈("王の場所")からなんとか理解すると、市民の…

言葉と物のコンパクトな世界 No. 11

言葉と物のコンパクトな世界 No. 11 本居宣長の仕事のユニークなのは、言語の存在と人間(共同体)の存在とを同時にあつかっているところにある、と、私のような素人でもそれなりになんとかわかります。ただ、この「同時」というのは、何でしょうか?宣長…