2016-10-16から1日間の記事一覧

言葉と物のコンパクトな世界 No. 26 

言葉と物のコンパクトな世界 No. 26 古典主義から近代性へ(こうした言葉自体はほとんど重要ではないーわれわれの前史からわれわれにとってなお同時代であるものへとでも言おうか)の境界は、語が諸表象と交叉し、おのずから物の認識を基盤目でおおうのを中…

フリール「トランスレーションズ」

我々を形づくっているのは文字通りの過去、つまり歴史のいわゆる「事実」というものではなく、言語の中に具体的に現れた過去の姿だということだ。ジェイムズはこの区別をやめてしまったのだ。我々は言語の中にある過去の姿というものを新たに作り出すことを…

プルースト、フリール、平田篤胤

プルースト、フリール、平田篤胤 プルーストが言及しているケルトの信仰をアイリッシュの知識人は喚起しているのは、それが、ブライアン・フリール戯曲「トランスレーションズ」の理解ー言語と世界の関係ーに欠かせないからである。この点に関して、時間がか…

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.38

ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.38 ’けれども彼がまだ持ちこたえているのを見た魂は、持ちこたえてい理由があるはずだと認めなければならず、その理由を持ち出して、それが通用することを懇願する。時として、あらゆるものの、そしてわれわれ自身の存…

原発問題の現在

「原発は安全だ」「原発は安全でない」「資本主義のもとで原発は安全であり得るのか」、と、議論されてきました。自民党の原発<体制>という全体がみえてきた3・11の前には、政財官司マの原発<体制>に対して、小さな声が大切なことを自由に喋らせてく…

恵比寿でクロード・ルルーシュ『男と女』(Un homme et une femme)を観た

恵比寿でクロード・ルルーシュ『男と女』(Un homme et une femme)を観た。 1966年制作だが、今のフランスとあんまり変わらないという印象をもってしまった(停滞してしまったのか、あるいは進みすぎていたのか?)久々に、視線は観念に先行するという、言…