ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.1 No.2

No.1 

映画史で問題なのは、映画をみる主体(ゴダール)を場所と潜在的な機能の多様性のうちに分散させる句切りである。「字幕」の意味が問われる場所で、「誕生のエネルギー」として「血」の赤色が指示される。なぜか?「イタリア映画」の意味が問われる場所で、動くものとして「鳥」が指示される。なぜなのだろうか ?(これらはまるで映画素として貫いていく)

No.2

突き動かされるようにあなたのもとに行きたいと願わぬ日はないインドで、ヨーロッパ、あなたをおもってこの手紙をかいている意味を問うとき、皮肉にもはさみをもってDO RE MI FAドレミファから切り離されたFAが運命FATALEという別れを仄めかす語を指示することになったのはなぜか?

 
本多 敬さんの写真