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ジェイムス・ジョイスの世界 No.30
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What did Bloom do ? ブルーム何をしていたか？...
彼は炎に強い息を吹きかけて燭を消し、椅子二脚を炉床に近づけ、一脚はスティーブンのためにエリア側の窓に背を向けて、もう一脚を自分自身の必要に備えて置いてから、片膝をついてひざまつき、火床に樹脂つきの付け木とさまざまの色の紙を互いに積み上げ、ドリア―通り１４番地のフラワー・アンドマクドナルド商会の石炭置き場から一トンにつき二十一シリングで買った極上エイブラム炭で不規則多面体の堆積を作り、燃えている一本のマッチで紙の突出している三か所に点火し、それによって燃料のなかの炭素および水素と空気中の酸素の自由な化合を可能にして潜在的エネルギーを発散させた。（丸谷共訳）
