香港最高裁

政治的多元主義


香港最高裁は「雨傘運動」指導者らの実刑判決を破棄したという。アジア民主主義における多様性のあり方をはじめて問う判決かもしれない。学生のとき、研究会のOBに、当時は引退していたが、私大から初めて最高裁判事となった方がいた。彼の脱イデオロギーのリベラルな立場にたいしては賛否両論だったようだ。原稿執筆を依頼したところ、中国語と英語の通訳者が位置する場所も示した香港裁判所の図をいれて書いてきた。旅行で裁判所を見学したという。管轄権をテーマにしたこの原稿を読んだとき、他国の制度についての知識を得たというぐらいしか感想がなかったのはわたしの視野の狭さをおもったりしたが、それで済ましてはいけないんだという、勘というか、多様性について根本的に何か非常に大切なことがいわれようとしているようにかんじた。