ゴダールの『離れ離れに』(Band à part 1964)‬

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ゴダールの『離れ離れに』(Band à part 1964)‬

‪国家の力は芸術作品をどれくらい所有しているかによるといわれるように、美術館は美術館以上の意味をもつこの問題提起は政治的なものである。しかし『離れ離れに』では政治が語る歴史への関心から遠ざかっていった。むしろ映画は、日常の人びとの間を遊戯的に構成する、映像の博物館的な沈黙と知覚される存在の流れへ行く。そこにこそどうしても語られなければならないものがある。映像の運動が為す視線が先行する。‬