2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ハロッズ

‪ハロッズのモットーはOmnia Omnibus Ubique - 「あらゆる商品を、あらゆる人々へ、あらゆる場所へ」。いかにもレトリック・ワールド・ナンバーワン、ヴィクトリア朝の時代がいいそうな言葉である。だけれどロンドンにいたときは、そもそも家賃が高すぎたし…

『仁斎論語』の"忠恕"

‪「子の曰く、参(しん)か、吾が道一以てこれを貫く。曾子の曰く、唯(い)。子出ず。門人問うて曰く、何の謂いぞや。曾子の曰く、夫子の道は、忠恕のみ。」(『論語』里仁第四、第十五章)‬‪( 訳)「孔子がいわれた。参よ、わが道は一を以て貫かれているのだ。曾…

『仁斎論語』

‪「子の曰く、参(しん)か、吾が道一以てこれを貫く。曾子の曰く、唯(い)。子出ず。門人問うて曰く、何の謂いぞや。曾子の曰く、夫子の道は、忠恕のみ。」(『論語』里仁第四、第十五章)‬‪•(訳)「孔子がいわれた。参よ、わが道は一を以て貫かれているのだ。曾…

『仁斎論語』(子安氏)からの引用

‪「子、魯の大師に楽を語(つ)げて曰く、楽はそれ知るべし。始め作(おこ)るとき翕如(きゅうじょ)たり。これ放(はな)つときは純如たり。繹如(えきじょ)たり。以て成る。」(『論語』八佾)‬‪•「孔子は音楽について魯の楽官長に語られた。...」。2500年前の音楽隊…

『仁斎論語』

‪「アルファベット文字は、直接的にはいかなる言語も語らぬがゆえに、すべての文字(エクリチュール)のうちで最も無言である。しかし、声とは無関係でありながらそれは声にいっそう忠実であり、声をよりよく代理(表現)するのである。」(デリダ)‬‪どうかそのよ…

自戒

‪自戒をこめて書くことだけれど、死者の間に、生者の間にヒエラルキーの差別を組織化する近代によって、差別がもたらされることを理解できないのは、どうも平等を否定する権力に抵抗している感じがしないし、また幾ら民衆の側に立っていても反権力であること…

アイルランド

‪北アイルランドと南アイルランドという言い方に欺瞞を感じるアメリカ人は少なからずいる。現実は国境問題が存在する。英国のEU離脱の一国主義に対して、共和国側のナショナル・アイデンティティの問いが呟かれる?国境の向こう側は、EUの「イギリス」ならば…

ミルトン『失楽園』

‪ミルトン『失楽園』は、アレゴリーとして読む必然がない。イギリスの時代背景を読むとる必要がないとする意見もある。ミルトンは、シェークスピア的意味での悲劇的リアリズムの近代を以て、自身への問いー私は何者かーを普遍的に確立した。このことをはっき…

寸劇 主観

寸劇 主観ガス官房長官「共同主観に基づく質問に答えるつもりはない」フクロウ猫記者「共同主観に基づいて質問していませんよ。共同幻想に基づく質問なのに答えないというのはどういうことですか」ガス官房長官「問題ない。わたしの担当ではないし」

思考のリズム - 子安『仁斎論語』

‪昨夜は、なんと、漢文を読んでいる夢を初めてみましたね。子安先生『仁斎論語』は章ごとに、<訳>と<注解>と<大意>と<論注>と<評釈>で構成されています。それぞれが異なる思考のセリー(系列)とリズムをもっているようです。仁斎の<注解>は精緻を以て語られ、…

映画が物語るテロ

‪大衆運動から自発性が失われた「テロ」の姿をニール・ジョーダンは商業映画に描いた。いつアイルランド人がアイルランド人になるのか?ハリウッド映画が指示する彼ら自身と作り物語の古代を観た後だ。厄介な事に、シン・フェイン党が映画イメージをポピュリ…

近代

偶像破壊的に、‪「なにも変えるな、全て異なったものとなるために」とするリアリズムの包摂のもとではもうやっていけなくなるに違いない。対抗的に、偶像の再興として、「何も変えてはならない、全てが同じままであるために」という神話的な外部的独立にとど…

ブレッソンとゴダール

ブレッソンの言葉「なにも変えるな、全て異なったものとなるために」を、「映画史」冒頭でゴダールはなにも変えずにその通りに語るのは、どこか、やはりブレッソンに同じものになるという欲望があるとおもいます。ゴダールはその欲望を禁じているので、自分…

政治の矮小化

‪政治の矮小化歴史を振り返ると、いきなり全体主義がやってきたのではありません。国民国家が瓦解し「大衆」が登場しました。「世界観」政党の登場。独裁者の人格のある単純な一面が膨張していくとき、大衆は共感をおぼえたのですね。現在は当時と比べて教育…

ラディカル

‪ラディカルでなければ、確立した物の見方の中から別の見方をすることができないだろうし、ラディカルであることとは、普遍的懐疑精神と(そこから再発見される)信の構造をもつことであろう。ラディカルである以上、解釈的な思想闘争をともなってきた。そして…

不倫?

‪『ダブリンの人々』をはじめとするジョイス文学の一大テーマに、政治家の「不倫」がある。非難は、‬"道徳"をまもる偽装のもとで、外部との接触によって豊かに育っていく文化の可能性を拒絶してやまない、一国主義ナショナリズムの痙攣である。‪「孔子がこう…

寸劇

寸劇 韓国とアメリカの間を日本がとりもっていた内幕シンゾー「もしもし、もしもし?」トランプ「ムシムシ、ムシムシ?」シンゾー「もしもし、もしもし...?」トランプ「ムシムシ、ムシムシ?」シンゾー「もしもし、もしもーし(ガチャ)」トランプ「ムシムシ…

‪映画「日曜日の散歩者ーわすれられた台湾詩人たち」

‪映画「日曜日の散歩者ーわすれられた台湾詩人たち」20世紀のモダニズムの精神は、ヨーロッパの近代の勝利を証言しても、植民地をもたない国にとってはゼロに等しい。このテーマはダブリン時代から私の中で反復する。それは私を捉えて離さない。カフカの書く…

映画エミリーデキンソン

‪映画エミリーデキンソンエミリーデキンソンの映画をみて、南北戦争の時代に生きた詩人を、イラク戦争の時代の詩人のあり方をかんがえないわけにはいかない。詩人はどこにいたのか?映画は指示する。奴隷制に反対するが、女性の自立を公の恥としかかんがえる…

土葬、火葬、そして水葬

‪思いかえすと、土葬の墓場がダブリンのバス停に隣接していた。ロンドン時代は火葬場を通って買い物したり駅に行った。土葬と火葬の差異について考えてみる。消えゆくものをいかに意味づけるか?土葬と火葬については、デリダが脱構築的に語るように分析する…

全体主義

‪全体主義を批判するとき、全体主義が確立した物の見方のなかから別の見方をしなければならないが、それはいかに可能なのか?今日からみると、全体主義とは、他者を肯定する他者も存在しないし、他者を否定する他者も存在しないとする原理主義ではないだろう…

劉暁波

‪劉暁波はいう。「独立した知識は愚昧と専制の厚い壁を打ちこわす。中国の歴史によれば、知識の独立性を放棄したのは、まず知識人であったことが明らかである。『学びて優なれば則ち仕える』こそ、こうした独立性の放棄を示す最も早い古訓である。孔子先生が…

暴力とはなにか?

‪暴力とはなにか?処刑でしかないほどの暴力にたいしては、暴力を否定しているが、暴力を容認する根拠のない色々な考え方にも共感している人たちは、どっちなのだろうかと疑問におもうことが時々起きてきます。こういう場合が、結局暴力を肯定しているんだろ…

ユダヤ主義のトンデモ陰謀論で大ハッスル?

ユダヤ主義のトンデモ陰謀論で大ハッスル?ユダヤ系とされる哲学者の大きな仕事を読むと、「ユダヤ人を知ると世界がわかる」どころか、「世界がわからなくなる」。あの大変な時代は、アーレントという天才とヒトラーという狂気を同時に生み出してしまう(あ、…

神話的リアリズム

対象の不在?リアリズムによっては包摂されないし、ロマン主義の純粋な外部的独立から得ることもない、過剰としての空白、そこに依拠する文学わたしたちは神話的リアリズム

白紙の本

ジョイスを読むためには沢山の知識が要求される。ベケットは知識が問題とならない。この違いを以て、ジョイスがヒエラルキー的、ベケットがその反対だと言う人がいる。そうだろうか?しれにしても、ジョイスの一日を書いた本は疲労困憊、なぜあのように隙間…