ヨーロッパの眼 ー東アジアの緊張緩和促す、独首相来日「平和的解決を」(朝日新聞)

ヨーロッパの眼
ー東アジアの緊張緩和促す、独首相来日「平和的解決を」(朝日新聞)

日本は憲法9条を利用して一方的に軍縮すれば(過剰な富を破壊すれば)、互酬性の原理が働き、負い目を感じて恥ずかしくなった他国も必ず軍縮に向かうはずだと柄谷行人においていわれたが、現実はこれとは全く反対の方向に、東アジアは安倍を原因とする憎悪の互酬的連鎖に囚われている。そこで、平和戦略の柄谷は世界共和国の互酬的実現を諦めたのかどうかははっきりしないが、その代わりとして、一昨年ぐらいから、今度は非常に危うい帝国の構造を語りはじめたことだけは明白だ。かくも彼の周辺で民族主義の危うい言説を展開する売れる日本知識人(一部)の発言をフォーカスする出版社たちが協力している。平和を願うと口ではいいながら、商売のためだ、しかたがないとばかり言い訳的に自分をごまかして、国家の敵対的他者を揶揄する無責任極まる文化資本は、結局は、戦争をつくる東アジアの緊張に加担していないのだろうか?呆れたことに、全国書店のなかには露骨な民族対立を煽るものもある。安倍自民党の政府とこれに協力する国民は、新教育勅語の国民道徳、戦争をつくる首相靖国参拝などで、東アジアの平和共存を望む人々の信頼を裏切っていくことにならないのだろうか?自己への戒めを込めて(右翼なのに、「平和的解決を」をいうメルケルの言葉は突き刺さった)