日本のネオファシズムNeo-Fascism in Japan

冷戦以降に台頭するネオ・ファシズムが起きてくる条件をあげてみますと、

長期的不況 (Industrially advanced economies hard hit by the recessionary slump)、

左翼政党への不信感 (A discredited Left alternative)、

語る民主主義の終焉 (An end of consensus politics)、

議会の機能不全と腐敗に対する不満(Dissatisfaction with an inefficient or corrupt parliamentary system)、

外国人労働者が'仕事を奪う'と扇動する差別主義 (Racism provoked by 'job stealing' immigrants, refugees and political asylum-seekers)、

偉大な右翼への尊敬(A respectable Right)、

強い国家へのノスタルジア(Nostalgia for a strong state)、

などがあります。とくに日本のネオファシズムの場合は、強い国家に対するこだわりが働いています。例えば、安倍の'強くて美しい日本'の原型ですが、高度経済成長が終わった後にいわれる'ジャパン・アズ・ナンバーワン'がそういうものだったでしょうか。石油危機以降このこだわりのもとで安全神話と一体となった原発建設の推進が行われてきたことは指摘されているところです。強い国家への心理的な思い入れはほかにも色々な現象と関わっていますね。siege mentality 被包囲心理(自分が常に攻撃にさらされていると感じる精神状態)です。

アイデンティティーや過去の国家の栄光 (大東共栄圏の帝国日本)の喪失から、ごろつき的に暴力にものをいわせる愛国心に代償を求めること。

高い失業率を解決できないときに、政府に、貧富の格差をかえって拡大させる市場の<大きな>信頼へ向かわせること。

多民族・多人種の社会と文化をみとめることができないこと(<ひとつ>の日本、<ひとつ>の日本語しかないと威張ること。)

強い国家への過大な思いから、他国からやって来る人々を排他的に一律に締め出そうとすること (世界銀行、IMF自由貿易または多国籍企業の資本主義に限度なく収奪されている貧しい国々の人々が直面している深刻な砂漠化と飢餓の現実を知らずに、なぜ移民や難民が入ってくるのか理解できない人々がどこの先進国においても存在する。自分の経験からいって)