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ジャン=リュック・ゴダールの世界 No.42
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”モンゴメリー・クリフトが永遠の沈黙を守っているのは、何についてだったのかも忘れられてしまった。ジャネット・リーが、どうしてベイツ・モーテルに泊まったのかも。そしてどうしてテレサ・ライトが、いまだにチャーリー叔父さんにほれていたのかも。ヘンリー・フォンダにすべての罪があるわけではなのは、なぜだったのか忘れられてしまった。アメリカ政府がイングリッド・バーグマンを雇ったのは、正確にはなぜだったのかも。”
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映像が観念に先行する。加工したヒチコックの映像を呈示しながら、ストーリーは思い出せず忘却してしまうことを繰り返し書いている。