1987年 ー 映画は文化へ行く

‪建築物は人間の住処ならば、映画は記憶の住処だろうか。映画というのは、産業か芸術なのか曖昧だったのだけれど、1987年に中途半端さが極まる。映画は文化へ行くことになった。「ラストエンペラー」と「ベルリン天使の詩」がそれぞれスクリーンに映し出した空間の広さと時間の長さは、権力/反権力の住処であった‬。映画批評家には、伝達されるものの意味がわからなくなっていく。