思想がいかに民主主義と関わってきたかという歴史。同じことを繰り返さない、また同じことが成り立たぬ思想史の運動

思想がいかに民主主義と関わってきたかという歴史、
そして、同じことを繰り返さない、
また同じことが成り立たぬ思想史の運動

廣松を中国語に翻訳してきた石井氏によると、「日本では、中国における新左派は日本の新左翼、欧米のニューレフトと同一視されがちだが、それは基本的な前提が異なる点を無視した議論である。むしろ、新左派は現在の体制を部分的にせよ擁護する補完的な勢力であり、内容的には'新保守主義'と捉えるべきだ」という。日本では、ノーベル賞を受賞した天安門前事件の劉暁波が'新保守主義'として決めつけられているが、これは間違い。これに関連して、な柄谷行人が、汪暉、'新保守主義'のイデオローグに沿って発言してきているかという問題がある。思想をリードしてきた柄谷は2000年以降もなお、依拠できるモデルであり続けるのか?われわれは、同じことを繰り返さない、また同じことが成り立たない思想史の運動に立ち会っている。新しい思想が出てくるのは、台湾の学生達による歴史的な行動を見る人々の間から生まれてくるのか、それとも、これを見ない・見ぬふりをする民主主義に無関心な人々から示されてくるのか?思想がいかに民主主義と関わってきたかという歴史をみれば、自ずと答えは明らかでしょう。