サッカーには興味がない私がなにゆえに、ロンドン時代はBBCのサッカーの解説が面白くて楽しみに観ていたのか?

 



 サッカーには興味ありませんが、ロンドン時代はBBCのサッカーの解説が面白いので楽しみに観ていました。喋る人が三人いて、左からオックスフォード中流のBBCのアナウンサー(コスモポリタン)、真ん中に労働者階級から中流に成り上がったサッカー評論家(ナショナリスト)、一番右に労働者階級の元監督かコーチ(チームの戦い方と選手の技術にしか関心がない)ですね。ポストモダニズム的脱階級的構成ともいわれて、三人はそれぞれボキャブラリーも喋り方も服装も違うんですけれど、和気あいあいとやってるんですね。とくに真ん中の人が、髪型とか格好は中流、アクセントとボキャブラリーはワーキングクラスという、非常に微妙なバランス。時々、三人の間にはベケット的な微妙な沈黙も(≧∇≦)とにかくサッカーのことは全然わからないが、(スイスをのぞいて、ヨーロッパの中流は、労働者階級のスポーツであるサッカーに関心がない)、この三人を観て救われるという視聴者も大変多くいました。こちらのテレビの中継と解説は、退屈に思ってしまいます。ひたすら「日本」を繰り返し、勝ち負けに異常にこだわりますよね。うんざり。日本で暮らしている外国人は大抵、自分の国と日本のチームを応援することを念頭に置いて、もっと公平に大きなヴィジオンをもって放送していただきたいものです。