「エコノミスト」誌の風刺画

エコノミスト」誌の社説は、イラク戦争のときブレアー元首相の米国協力を支持していました。ヨーロッパに十年以上住んでいた私などは、「エコノミスト」誌の風刺画をみると、日本のメディアの息苦しくなってきた翼賛体制のような危機的状況のことよりも、むしろ、アメリカのための戦争のときに、戦争協力をもとめたアメリカの大統領がいかに、イギリスというか全ヨーロッパのメディアを踏みつけてきたかということを段々と思い出してしまいます。そしてヨーロッパがいかにこれに抵抗できたかということも考えます。報道規制がしかれたイラク戦争のときは、ユーロテレビが<ノーコメント>の映像を流し続けたのですが、これはテレビを観る人々に一定の客観的判断を喚起する一つのやり方だったかもしれません。(少なくともその可能性はあった。) 集団的自衛権行使のときの報道規制に抗して、日本のメディアの誰がノーコメントの映像を流し続けるのだろうか?もしそれすら許されないとしたら他の方法はないのか?なにもかも手遅れにならないように現在考えておくべきことはなにかというのが、風刺画をみながら思うことであります