2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

曖昧な共感

政治はもっと生活者の立場から政治を行えと不満をもっているのに、その国民に共感をもたない安倍内閣になお曖昧な共感をもつ理由はどこに?安倍首相が次の首相と決めているほど彼を理解しているこの者が公にこう言っているのに? 「国民の生活が大事なんてい…

「弁名」ノート‬ No. 17( 私の文学的フットノート)

「弁名」ノート‬ No. 17( 私の文学的フットノート) ‪原文: その言うべからざるを以てや、故に先王は言と事とを立てて以てこれを守らしむ。詩書礼楽は、これその教えなり。この故に顔子の知を以てするも、なお且つ博く文を学び、これを約するに礼を以てし、…

彫刻の肉体

仏像でもギリシャ像でも共通だと思うが、面というのは肉体を喚起する凹凸を演出するが、覆い隠した内部の個物たちを包摂してしまう。ところが空間は線の流れにおいて再構成されていれば、隙間から、其れらは表に現われるだろう、海面からランダムに現われる…

排除

同じ民族は排除する。それを超えた同じ階級も、階級から排除された大衆も、排除を行う。それらを包摂した市民社会も排除がある。国家と対等な市民、人類の概念はより普遍的である。だが動物や植物を排除する。同一性の概念の指示をやめたとき、このものがか…

‪和辻哲郎「イタリア古寺巡礼」

‪和辻哲郎は若いとき岡倉天心から彫刻仏像)の見方を学んでいなければ、「古寺巡礼」(1919)も、昭和二年から三ヶ月のイタリア旅行をベースにしたこの「イタリア古寺巡礼」も、世に出ることはなかっただろう。和辻が偶像破壊者といわれたというが、自分の無知…

武士

武士は文化がない。つまり武士は、古代・中世の貴族と僧侶、江戸近世の町人のようには、独自の自らを代表した文化がなかったといわれる。ほんとうにそうだろうか、一考の価値がある。そうして、弘道館の入り口に立つとき、荻生徂徠の影響下に、幕末に国際的…

弘道館

武士は、古代・中世の貴族と僧侶、江戸近世の町人のようには、独自の自らを代表した文化がない。しかし弘道館の入り口に立つとき、荻生徂徠の影響下に、幕末に国際的視野を以って論じられた制度は文化の代わりとしてあったのかもしれないと期待をもつ。だけ…

岡倉天心

岡倉天心の「天を仰げば、自ずから初あり。物を観るに、竟に吾無し」に、物の同一性をつき崩して理想をわがものとする思いを読んだ。六角堂の「吾」を支えるのは変化する海。中国の顔の天心、インドの顔の天心、アメリカの横浜そして横浜のアメリカ。このも…

「弁名」ノート‬ No. 16 ( 私の文学的フットノート)

「弁名」ノート‬ No. 16 ( 私の文学的フットノート) ‪子安氏の訳「およそ先王の道は、迂遠でとらえ難いものであり、普通人に知ることはできないものである。だから孔子も、「民には由らしむべきであり、知らしむべきではない」(『論語』泰伯)といい、また「…

憲法

韓国憲法裁が初めて大統領の罷免を決定した。最高裁が憲法の番人としての役割を放棄している国では、立法権と、"立法府の長"と自らの欲望を隠せない行政権との関係が何かヤバイ

‪「教育勅語」の稲田防衛大臣が語らないこと

‪「教育勅語」の稲田防衛大臣が語らないこと ‪隠しているんだろうと思いますよ、他に色々と。(近代化を担った下級武士のエートスをとらえた儒教的背景をもった)後期水戸学の言説とか、(維新の後に展開された)国民道徳論とか、(あの妄語は国民道徳論の出来そ…

共謀罪

共謀罪で問題となってくるのは、現代の見えない戦争に対応した見えない戦時体制。近傍から、生活の隅々まで監視されていると思わされたら最後、誰も好きに考えたことを喋れなくなる

日本近代史・現代を一緒に散歩してみませんか

日本近代史・現代を一緒に散歩してみませんか? ‪「儒教」というと、大抵それはフランス支那学というオリエント学から輸入されてきた京都学派の研究を意味するとかんがてよいようです。それとは別に、丸山真男は徳川儒教を独学したのですね。在野の「学者さ…

「弁名」ノート‬ No. 15 ( 私の文学的フットノート)

「弁名」ノート‬ No. 15 ( 私の文学的フットノート) ‪子安氏の訳を読みながらここで徂徠が言っていることを理解すると、聖人というのは「当に行うべきの理」(当行の理としての道)を学ばないこと、学ばずと明らかであること、ということらしい。聖人としての…

‪「市民ケーン」

some people can sing, some can't と「市民ケーン」のオペラ教師は嘆いた。今日安倍の国民劇場で上手く歌う友だちがいるし歌えなかったのもいた... ‪「市民ケーン」の監督オーソン・ウエルズは、神の代わりに世界を創造するとしたブルジョアとその高慢な歴…

国家と祭祀

伊勢神社は古代天皇から三種の神器を授かったことで国家日本を正統に継承したのだから、靖国神社と共に憲法の政教分離の対象とならないと方言する前に、安倍の分身が国会でこんなヤバイことを言いはじめた。「全体として教育勅語が言ってる精神、道義国家を…

「真理」の問題

他より自分達が優れていると信じる集団は、人間が共有する知識を軽蔑している。ただ、自分達が優れているという「真理を知りたい」という問題は、反知性主義か?むしろ反道徳性にあり

「弁名」ノート‬ No. 14 ( 私の文学的フットノート)

「弁名」ノート‬ No. 14 ( 私の文学的フットノート) ‪「真理を知りたい」の「真理というのは、ヨーロッパ中心の排他的真理というか、何か嫌な響きがある。「道をもってこれを人人に属する」とは、道は本性上「一般人」に属するという意味であるが、そこに、…

スピノザ

‪スピノザは「神学・政治論」(1670)の最後でこういう。民主国家においてはすべての人間は共同の決定に従って行動すべく義務づけられているが、共同の決定に従って判断し思考するようには義務づけられていない。すべての人間が同一の意見をもつというふわけに…

内在性の平面の、最もはかない瞬間こそが、華々しき過去を持つ。そこに行くのに永遠にかかるはずだったのに。他の身体が身体に介入するとき、魂と愛が出会うとき、可能となったのだ

ドウルーズ

ドウルーズはプルーストを語るところで、左翼は言説のたたかいで振動する必要を訴えていた。問題は、その振動が大きければ大きいほど、常にそれと同じ大きさをもつ対抗言説の振動にキャンセル・アウトされてしまうということ。そうして結果的に振動していな…

17世紀

近世というのは、たしかにもはや中世ではないが、まだ近代も始まったばかりで、喩えると、何かこの入り口感は、私の一番好きな時間帯、白紙の本の如きスクーンの記憶がかろうじて残る映画上映の最初の十分ほどの所であろうか。ほかならない、この時期帯は、…

「弁名」ノート‬ No. 13 ( 私の文学的フットノート)

「弁名」ノート‬ No. 13 ( 私の文学的フットノート) 思想空間とは、外部にたってみないと、同一性が消えたり現れたりすることの繰り返しがみえてこないような、変化を本質とする言説の空間である。江戸の思想空間がそういうものであるが、たとえば、‪「性に…

21世紀の「教育勅語」はいかに読まれているのか

明治の国家日本の天皇が臣民(国民)に教育を与える体制は、明の皇帝が臣民(官僚)に学問を与える形を完成させたようにみえる。色々と起源さがしが始まっているようだけれど、そこで考慮しておかなければならないのは、差別を生み出す「教育」そのものが国家を…

ポエムはあるけど、詩はあるだろうか....‬

アイルランドの写真を整理していたら、過剰な言い方かもしれないが、あちらでは、反対に、詩人は多く、何かナショナリズムが私人をゆるさない所があるらしく、私人が少ない、ジョイスがこの点をついていた。こちらはどうだろうか?こんな呟きを書いていた。…

極右翼

極右翼は人類が獲得してきた権利をだいなしにしようとしています。その極右翼の政府が極右翼の学校を作っていると書いた海外新聞の記事はショックです。海外から極右翼と指示してきているものを、いつまで「保守」ということばで曖昧にすることがゆるされる…

文化

フランス人はドイツ人を理解するためには音楽しかない。ドイツ人はシェークスピアを読めばイギリス人を理解できる。戦争を避けるために、他の国民が日本人を理解できる文化は何か? 他のアジア諸国の経済のこと、また地球環境のことも考える必要があるし、も…

「書く」と「信じる」は外部に存在する

信というのはこれを理性の内部に位置づけられない。カントと仁斎はこの点で非常に似ている。信を理の中に位置づけることもできよう。ただそのときは、強力な同一化が働いていることも見逃せない。同一化の近代から、イコール声も、イコール壊れない起源、な…

グローバル・デモクラシー

TPP不成立、括弧つき日米「同盟」。トランプ政権出現で完全敗北の安倍政権。森友学園的なものを棄てさせれば日中関係回復のチャンスか。グローバル・デモクラシーが始まるために (追記) 中国、韓国、朝鮮、台湾、日本は、安倍からはじまった歴史修正主義者に…

「私人」か「公人」か?

「私人」か「公人」か?いくら「私人」の立場を主張しても総理大臣の名で参拝したらそれは公式参拝を意味していることだし、同様に、「私人」の立場を強調しても、私学パンフレットに「総理大臣夫人」という肩書きを示したら誰がみてもそれは「公人」を意味…