2015-04-08 白紙の本 (7) 白状すると、絵を描くときはどうも手が勝手に動くのであります。 目で記憶したものが手に直に伝わるような、 この速度とリズムのなかで、 勇気があればたとえ文法を間違えても、 その場で思い浮かんだ言葉たちを隙間に書き添えてしまうのが 一番よいのです。ですが、厄介なことに、 白紙の本のなかにある、完成させたいという 小さな論理の臆病がそれを許さなくなります。