基地が人びとの間に分断の境界線を作り出してしまうことの意味

沖縄では、戦後50周年に「平和の礎」というメモリアルが建立されました。沖縄戦で亡くなった二十万のすべての人びとの名前が、加害、被害、国籍、軍人如何にかかわらず、その亡くなった人の母語で石碑に刻まれています。こうした区別なく、国境をこえて死者の名を平和の礎に刻んでいる、沖縄の人びとほど、分断から最も遠い遠いところに生きてきた人びとはいなかったのに、だからこそ、その人びとの間に分断の境界線をもちこんでしまう・つくりだしてしまう基地がどんなに罪深いのかということを考えないわけにはいきません。