北一輝と明治維新の読み

‪ ‪ 北一輝社会主義者の視点から、天皇主権の天皇機関説の問題をみていたが、彼の国家から民主主義が生まれるという如き社会主義者の幻想もまた問題をもっているといわれる。国家主義者だからこそ明治維新の正体を見抜くことができたかもしれないということもある。(思想の地震みたいなー実際に地震が影響していた?ーアイロニーの過剰なレトリックで綴られた文のわたしの読み間違えでなければ大体北の言う通りに)、現実は「信仰的中心」を京都コルシカ島から連れ出してこれに政治権力を集中させてしまった明治維新の無責任体制が、昭和十年代の全体主義を実現させてしまったのであるのだから。『大正を読み直す』を読む必要あり

万世一系の皇室が頼朝の中世的貴族政治より以来七百年政権圏外に駆除せられ、単に国民の信仰的中心として国民の間に存したることが、維新の民主的革命において民主主義の大首領をコルシカ島より輸入せざりし天佑に保全せられたる真義はいまだ埋没せらる。(北一輝 支那革命外史)