津田左右吉

‪今月台湾で子安宣邦氏が講義した。講義のなかで言及していた昨年行った津田左右吉の国民思想のプリントを読みなおしている。‬アイルランドの場合、土地を要求する反帝国主義的言説がだんだんとその正反対に帝国主義的言説と類似してくることが起きたが、帝国主義的言説が反帝国主義的言説になっていくことがあるだろうか。あるとおもう。津田左右吉帝国主義的な語り口をもってはいるが、帝国主義の近代を批判していくことになったのではないか。ブレヒト小屋の納会のとき津田左右吉を読んでいた渡辺一民が、普遍主義なのかそうでないのか分からなくなるが、だけれどそれが日本知識人を特徴づけているものなのかもしれないと疑問を呈していたことを思い出す。だけれど敢えて、民族という始まりからはじめることで、近代ー国家を持たない近代はゼロであるような帝国主義ーを批判的に相対化する言説の、表が裏に、裏が表になる運動をよく観察しようとおもう。

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