空間とはなにか?

好きな空間とはなにか?

街の空間とか舞台の空間とか、デモの空間とか、あるいは、おもちゃ箱や本箱の中の配置や油絵や文章の連なりでも言えることかもしれないんだけどね。ほら、折角、<ぎゅっ>としていても、その結果もし自ずと<ごちゃっ>としていたとしたら、それは凡庸に当たり前というか、面白くない。そこで、立ち止まることさえできない同じスピード、一方向の同じ記号が繰り返されていたら一息苦しくなる。これとは別に、この<ぎゅっ>とした内部の中で、一個二個....N個と次々にどれくらいの数の隙間をつくることができるか?何個めの隙間まで、その'ぎゅっ'がぎりぎり保たれ得るのか?と、考えながら彷徨できちゃうそんな空間が好きだ。空間とは何か?自分が依拠できる空間とは、外側から来た人々をそれらの隙間に侵入させ、と同時に、内部に定位していたこの自分を脱出させてくれる空間。この交通によって、そのつど一回一回、空間が絶えず自身の性質と方向を変えていくような空間