書くこと 1200−1300

1、集団であれ、個人であれ、結婚式自体がいかがわしい。パゾリーニが「ソドムの市」の中で描いたように、ファシスト全体主義的和解を祝福したのは結婚の儀式の模倣によってである

2、ダイアナと離婚した不人気のチャールズ皇太子は、国教会の権威を壊した。だがそれは、イスラムなど色んな宗教を平等にする移民的国家の文化多元主義にとってはマイナスではなかった

3、徳川日本は明治日本ほどには政教一致の体制ではなかった

武家政権の江戸時代は天皇は京都に幽閉されていました。その意味で象徴天皇制が成り立っていたと津田左右吉は言います。政教分離の体制でもあります。キリスト教は禁じられました。キリスト教監視の仏教は停滞してしまい、朱子学が中心となりますが、儒家神道からの影響下で国学が誕生します。中国文明からの自立を求めて思想闘争が展開されたのです。また武士政権の批判は危険でしたから、政治批判は道徳批判を通して展開されました。明治になると、国家神道をいただく政教一致の政権が出来ます。つまり、徳川日本の政教分離から天皇日本の政教一致へとゲームの規則が変わります。「政治が優位」の宗教者の排除が明治にあったかどうかわからないです。わたしは勉強しなければいけません。

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6 ‪ マルクスバルザックからの影響か?『資本論』は用意周到な卑しさだが、古代国家祭祀の建築の如き過剰な幻想をもつ。エンゲルスの介入はそれをターナーの絵のように平面上に何でもかんでも貼り付けることができる白紙の本に変えた。マルクスの妻イェニーはなにをしたのか?イェニーを不安にさせたのは、だれも判読できない文字ではない。彼女だけは夫マルクスの原稿を読めた。それをエンゲルスに読めるように清書したという。だがマルクスヴィクトリア朝の作家たちが妻にタイピングさせるようなことをしたのだろうか。もしイェニーは読むことができなかったとしたら?イェニーが何をしたのかとはじめて問うたのは、イギリスのフェミニズム演劇だった。アイルランドではマックギネスが問うた。わたしも、彼らの住居に近いところに住んでいたから、亡命先のロンドンに死に場所が無いと感じたかもしれなかったイェニーのことを考えてみた。もう少しでイェニーの入り口に入りそうなのに、しかしいつも遠ざかるイェニー。彼女を不安にしたものは、言語の存在だったのではないか。問われるべきなのは、彼女がみたものであって、マルクスの名で考えたりエンゲルスの名で考えたりすることではない。死に切った過去を読むことはイェニーにおいて不可能なのに、エンゲルスにとってマルクスはそんな過去ではない。エンゲルスは未来を思い出そうとする。エンゲルスが理解できないのは、イェニーがあえて死に切った過去ー言語の存在ーを自己のすべてを支えるものとしていることである。そこは国家が介入できない

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7、

岸田内閣不支持率最高

四書五経を読むと、国家の成立は聖人の鬼神の命名とともにあることがわかる。荻生徂徠命名制作論的鬼神論に対して、平田篤胤は民情的鬼神論を唱えた。要するに、国家に先行して、先ず鬼神は共同体(民)の形成によるのだ。21世紀における鬼神論はどういうものなのか?かくも国葬をめぐるこれほどの分裂はこれから日本人の知の形成にどんな影響を与えるのか。おそらく国家観に関わってくることなのだ

8、オルフェウスの話とイザナギの話は、ともに冥界に妻を迎えに行き、決して後ろを振り返ってはいけないと言われていたのに振り返ってしまい、妻を地上につれ戻すことに失敗するという、判で押したように全く同じ構成を持っています。

9、思想は、国葬をどう考えるかといえば、主体を復活させる危険があるだろう。それこそポストモダンの哲学者がいうように、自分自身の言語において異邦人になることが難しくなる

10 安倍国葬の賛成者は費用効果を指摘する。結局はカネ。それを正義感から語る。ハイエクは市場的反計画の意義を唱えたときはナチスボルシェヴィキの正義感を隷従の道と考えたからだ

11親友ダミエルを人間世界に見送って、天使カシエルは一人ぽつねんと下界を見下ろしていた。ベルリンの町は東西統一が図られ、人々の想念は複雑に入り混じる。こうなる端緒を作った旧ソ連大統領ゴルバチョフの想いをその肩越しに窺うカシエル。
わたしはこのイメージを見ると、神と人間との連続性が断ち切られるという、現人神の観念とは正反対の観念のことを考える。現在は一国社会主義を完成させた帝国ロシアの皇帝プーチンは現人神のようである

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12 昨夜ベッドで思想史の空間を考えた。わたしが面白く思うのはスクリーンに投射された重ね合わせ。そこに名づけられない分割が存在しています

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14 ロンドンのカフェは全部の新聞が置いてある。好戦的な記事は不愉快だ。上塗みたいにサインペンで私の反論を紙面に書く。バス待ちの人達が店にきて新聞を広げてギョッとするんだね

15 安倍を国をあげて祀り上げ、顕彰し、追悼を強要する。それまで死者の間にヒエラルキーがなかったあの世でも、安倍霊魂をたたえる準備をしているのである。精神の隷属が天と地を覆う

16 自分が悪であるとみとめたところから、自己に対する抗議も出てくるし依存した上(権威)にたいする批判が起きてくる。出ないと下のものを馬鹿にし出す

17 台湾と香港が築いた繁栄は彼ら自身によるものである。帝国中国が政治に従えと言ってきたらたまったものではない。柄谷行人の「高度な互酬X」とか「力と交換様式」が説得するのか

18 ヴェルディナブッコ》は歌詞はユダヤ人に対するアッシリアの圧政についての内容なのに、筋書きはイタリアに対するオーストリアの圧政に置き換えられている演出。置き換えられたナショナリズムとはそういうふうに自己の発明として成り立ってしまう同一性なのですね。アイリッシュは教科書ではインディアンに共感をもっているのに、ハリウッド映画を観る時はラッパを吹いてインディアンを追撃する騎兵隊に同一化するのです(英語『ブッチャーズボーイ』)

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国葬、教職員らが黙とうしなくても「処分ない」 文科省が野党に回答

安倍は憲法を守るつもりもなかったように文部省も憲法を守るつもりもないくせに、憲法を守るというパフォーマンス。日本人ならばわかってるよねという強制だと思います。黙祷しなくともよし、黙祷してもよし、と国がこのように言って来るときは、わたしの心の自由を隅々まで包摂してくるファッショ的なものではないでしょうか?国に騙されるものですか!

「黙禱を求めるか、求めないか、国から一律の見解を出すことはない」と言う為には国葬を中止しなければいけませんよ。そうでないのに、誰もはいって来れない、私の黙祷の精神的領域を覆うように指示するのはファショ的だと言われても仕方ありませんね

20 映画史を考えたとき、美術史を問うことは避けられなかった。ダビンチの宇宙と人間の調和が定位する内面から始まった。だが映画の起源は視線と思考できないものを描いたマネにあった

21 Ce qui définit la majorité c’est un modèle auquel il faut être conforme. Tandis qu’une minorité n’a pas de modèles, c’est un devenir, un processus. Lorsqu’une minorité crée des modèles, c’est qu’elle veut être majoritaire ou qu’elle est contrainte de se doter d’un « modèle » nécessaire à sa survie (« avoir un statut »).

Gilles Deleuze et Félix Guattari
L'Anti-Œdipe – Capitalisme et schizophrénie
Paris, Les Éditions de Minuit, coll. « Critique », 1972

22EUモデルの東アジア共同体への期待は、極右翼の台頭と英国Brexitによって、崩れてしまった。どうせEUに復帰する。英国は出た時の正反対の屈辱感を以って復帰するだろう

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今回も保守党は女性を党首にしました。労働党はどうして選ぶことができないのでしょうか?

サッチャーは問題外ですが、メイはいい首相だったと思います。貴族出身の政治家は、労働党政権の時に大臣になれるからというだけの理由から、労働党であるケースが多いのですね。貴族は貧しいものの話を聞くことは絶対的にあり得ないです。戦後の初期の労働党は、貴族もおのれの階級的特権を捨てて脱階級的に労働党に入ったりしたものたちがいたのですが、サッチャーリズムのブレアーの時代に、労働党のなかにおける貴族化が指摘されることになりました。彼らの影響力が批判されるのですね。ブレアーも貴族的になっていきました。貴族的になると、安倍がそうですが、公のものを私物化し始めるのですね(いわゆる掠奪です)。
わたしは貴族を決して否定したりしないのですが、むしろ歴史的に僧侶と共に彼れの達成した文化をたたえたいとおもうのですが、現代は彼らは保守党にいくべきです。政権のチャンスのある労働党を利用して権力を私物化してはいけません。
他方で保守党は女性を首相に選ぶことができますが、しかし白人以外は投票権を認めるなと考える人達がまだ多数派ではないですか?黒人の話なんか人間と思っていないから彼らの主張を聞いたりすることは無いのです。今度の女性首相は黒人男性2人を大臣にしました。保守党のこれまでの黒人に対する態度を考えれば画期的なことですよ。

24 ハンナ・アーレントは、ハイデガーが<死>から明らかにした存在の意味を、<生>から考えた。他者は宇宙飛行士としてやってくる。『人間の条件』とは移民的文化多元主義の理論化だ

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チャールズ王を歓迎する

イギリス王室は、1916年のロシア革命イースターライジングで、生き延びることが難しいと考えて、ドイツとの関係を示す名前を隠します。政治から距離をとって、中立的な、国教会の擁護者としての役割を演じます。この時代はイギリスにいた津田左右吉が大切な仕事をします。イギリスのデモクラシーは、王と民との対立の歴史であると。民が王権から権力を奪いとっていく歴史だと。日本をみると、天皇と民とが直接争ったことが一度もないと指摘するのですね。たしかにそのとおりです(応仁の乱では貴族どうしが殺し合ったり、戦国時代は武士どうしが殺し合ったのです)。チャールズはこの1916年の流れにいる人だとおもいます。イギリス人は圧倒的にエリザベスを支持しますが、移民たちはチャールズ王を歓迎するでしょう。チャールズは離婚によって国教会の権威を傷つけていますから、キリスト教中心ではあってはならない移民国家的文化多元主義にとって有利なのです。わたしのヨーロッパ時代を思い返すと、イラク戦争の時は8割が戦争参加に反対したのですが、女王が「イギリス軍の無事を祈っています」と喋ったら、8割が賛成し始めたのです。王というのは名誉を求めます。国民は熱狂してしまうのですね。これがヤバイ。チャールズは「自分は良い王になるとは思えない」と公に語ります。戦争して名誉をおう人物ではありませんね。
ポストモダン建築がロンドンの調和ある外観を壊していると余計なことを言うのが問題ですが、知的な人ではあります。最後に、葬儀やるなら、国葬やらなくていいんじゃないかとわたしは思いますけどね。二つ出るのは大変でしょう!?

26 イギリスといえば、チャールズ一世を殺したクロムウエルがイメージされるが、必ずしもプロテスタントの優位が確定したのではなくて、チャールズ2世と弟のジェームズ2世カトリックからの巻き返しがある。国民国家が形成される前の当時はカトリックは世界的な軍事力をもっていた。ジェームズ2世アイルランドでウイリアム3世と戦った。1970年代に血の日曜日事件が起きた現代アイルランドの地域紛争の歴史を勉強するひとはこの時代から考える

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ダブリン時代は王室を考えたことがなかった。<反共和主義>批判は植民地主義批判に含まれていた。英国人がいなくても自立したアイルランド人の一日を書いた文学が要請されていた

 

ダブリン時代は王室を考えたことがなかった。<反共和主義>批判は植民地主義批判に含まれていた。英国人がいなくても自立したアイルランド人の一日を書いた文学が要請されていた

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大英帝国とはなにか?

大英帝国の没落は金本位制復帰のときの自国通貨の過大評価にあった。この帝国は正反対のことを同時にやっていた。自由に労働をいれた小さな政府であり(マルクスアイルランド人の流入をやめない限りイギリスの労働者階級は立ち上がれないとみた)、植民地の病院や図書館の公共投資をやった大きな政府であった(独立を獲得した新国家はこれほど充実させたか?)。BBCの放送免許の特許狀はずっと女王から受けていた。問題は、戦後のイギリスは大英帝国をどう語ったかである。労働党のように大英帝国は頼れなかったと考えるのか?イギリスは戦後、アメリカに「金をくれ」という乞食になったのである。ただしイギリスのケインズ主義の採用はドイツと比べて10年ぐらい遅い。あるいはサッチャーやボリスジョンソンのように、大英帝国の復活を言うのか?大英帝国の失敗は、帝国中国の理想を実現させた日本の近代化と同じで、古代ローマのように帝国化したことの過ちにあったとわたしは考えている。

30 本居宣長の絶対的保守主義は国が安定していれば神と皇位との連続性に依るべしと語る。連続性は共通性でなければ意味がない。現人神は「祀る神は祀られる神である」(和辻)の構造に存するのだ。物(スメラミコト)と物の包摂(カミ)の間に共通なものがないからそれは名づけられない。それは名づけらないから詩と神話が語る。しかし憲法(伊藤博文)はそれを語ることができない

29 柄谷は八十年代にライプニッツモナド論に言及しながら、EU統合は「窓」の他者性が無いからだめだと言った。その解決として帝国の構造が発見されたのか?私は分からない

30 父は旧制一高でした。最後の世代でしたが、あの世代の官僚たちが日本にバブルをもたらすのですね。高校生のときに京都へ行って初めて仏像を見たのですが、亀井勝一郎から影響を受けた感じで仏像鑑賞の感想文を書いたら、隣の部屋で、たまたま父親がこれを読んで涙を流しているのです。「おまえは和辻哲郎の『古寺巡礼』を読んだことがないのか!馬鹿め!」と。和辻は戦犯に等しいひとだったことぐらいは知っていたので、和辻が彼の旧制高校時代のヒーローだったことに非常にショックを受けました

東大よりも一高に入るきとのほうが比べられないほど意義深いことで、寮に入れないとその一高に入学できなかったそうです。だから寮が大事だったのです。毎日、デカンショデカンショと雨が降ると思い出していました。デカルトとショウペンハウエルですね。デカルトの人間観は微積とどう関係するのか議論できたのですね。時々「ストーム」(嵐)というのがあって、先輩たちが夜中に、寝床に襲撃に来て朝まで議論をふっかけるのだそうです。とにかく臭かったと言ってました(笑)
清澤満之の精神主義を読んでショックを受けたと言ってました

フーコ『言葉と物』を訳された渡辺一民先生は旧制高校一高出身でした。軍人がいつも来ていたらしいです。先生が呼ばれると、「おまえはなにを勉強しているのか?」と聞かれました。
「仏文です」
「よーし、仏教文学か。偉いぞ、しっかりやれ」
「いいえ、フランス文学です」
「なんだと、貴様!生意気だ!!」
と、顔が変形するのではないかと思ったほどめちゃくちゃ殴られたそうです。
日本人の軍国主義はガソリンが燃え広がったことは、安倍君は知らないと嘆いていました。先生のポストモダンの取り組みは反軍国主義・反全体主義でなければならなかったのですね

私も知っている三人めの一高出身者は、大学時代のサークルの大先輩が大森の大地主・銀行家の息子で、武者小路実篤東京裁判で裁かれたイタリア大使とイタリア旅行に行ったひとでした。ローレンスを尊敬していて同時代のケンブリッジ大に留学しました。屋敷に遊びに行くと、ローレンスは恋愛の自由を書いているのに、なぜ猥褻の罪で罰するのかと本気で怒っていました。まったくその通りですね。昔の大学は戦前から来たこういう特権階級の人達によって支えられていたのですが、1980年代ぐらいから、遥かに彼らを上回る業績をもった、労働者階級出身の中流(サラリーマン学者)が脱階級化のリベラルとして中心になっていきました。

私が知っていた旧制高校出身の三人は、教養を大事にしました。問題は、東アジアの学生たちと、教養を重んじる伝統をどうやって保つのかですね

31 統一協会も、自民党も、彼方に行ったら自分にとって不利になることをわかっていながらどうして彼方へ行ってしまうのか?死の本能の問題?

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鎌倉

〈道すがら 富士の煙もわかざりき 晴るる間もなき 空のけしきに〉は頼朝のうたですが悪くないですね。頼朝は後鳥羽天皇の『新古今集』に選ばれるとは大した文化人です。やはり源氏は文化権力のある出てきた京都に戻りたかったでしょうし、北条は武士の軍事的拠り所である鎌倉において天皇(古代天皇制)から自立したいと思ったのでしょうね。古代天皇は江戸時代の始まりまで続いたのです。マルクス主義的単線発展の歴史を否定したような、古代と近世とが共存していたような歴史は西欧史のモデルにありません。日本の復古主義も西欧のとは違ってくるでしょう。

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コモンウエルズの理念とは何か

ネグリ&ハートのコモンウエルズは、コモンズという原理はイギリスにまったく無いものだからこそコモンウエルズを構成するということか。新たにコモンウエルズと名づけられるものは制作されるというべきかもしれない。ネグリは、コモンとしての憲法またコモンとしての貨幣を提唱している。また。存在としての共通は可能かと問う。安倍が推し進めた<嫌韓><反中>のナショナリズムに巻かれたとき、他者を排除するときの身体の痛さにわれわれは耐えられなかった。現在安倍の国葬はわれわれの身体の損傷を与えているものなのだ。存在としての共通を自分達のものにすることによって巻き返せ。安倍を顕彰する儀式に反対する、声なき声を可視化すること、人間的声を復活させること

34 イギリス人はイタリアのバロック芸術が嫌いである。芸術を保護した反宗教改革の教会と国家の間に起きた、今日日本に起きているような腐敗に、政教分離の原則が観念されるからだ。バロック芸術は彫刻は重力から自由であるかのように神々がバレーのジャンプしている。教会の外に出たことがないカラバッジオの絵画作品がたくさんある。絵画の人物達の配置を観ると立ち位置は全くの偶然である。ベラスケスの絵画の前に立つ。『ラス・メニーナス』はマルガリータ王女を中心に女官たちが取り巻き、右手には嬢人や犬、左手には大きなカンヴァスを前に画家本人が立っている。 大きな鏡の前に集合した王家の集団肖像画だが、肝心の国王夫妻の姿が見えない。存在としての共通の場所は可能だろうかとわたしは考える。

34 文革批判もなく柄谷を評価する点は問題があるし反米になってはいけないネグリ=ハート。エリザベスであれ安倍であれ国葬国葬マルチチュードは怒りの火を放たなければいけない

35 エクイティとは法源をめぐる英米法の語られ方である。国王はコモンロー上の権利をもっても、それを行使したら神に罰せられると僧侶が裁いた。今日の差し止め請求の始まりである。

36 英国史はノルマンディー(フランス化したバイキング)の征服を語る。当時の先端技術、築城の技術を持っていた。巡回裁判所で国を纏めた。フランス人が読めないフランス語が発展する

37 ゴダールの死は残念です。ゴダールのおかげで人間の双子的存在である影が現れる過去の芸術ー文学、絵画、映画ーを振り返って見ることが出来ました

38マルクス主義近代主義も知識人の祖先崇拝というものを無視してきた。異端であるこのテーマは『映画史』のゴダールが探究した。ドイツ文学からの影響という形で論じられるが

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40 映画は「思考の形式」であるとか、自分は「文字で描く画家である」と言ってました。それは一体どういうものかわたしは探究しています。ゴダールは自分の仕事を徹底的に観念化したので、死んでも死んだと言う必要のない感じですね。理念というのは生死を超えてしまうのでしょうか。あと盟友トリフォーが死んでから、彼は『映画史』のなかにおいて、知識人の祖先崇拝について考えたりしたのですね。これは近代主義にとっては訳がわからないものです。これについてはだれも論じることが難しいので、鬼神論を学んだこのわたしが不十分ですが、10年後ぐらいにちゃんと書きたいと思っています。

41 はっきり言ってゴダールを好きな人はいないと思います。ゴダールを強度の鬱病の監督と捉えた見方もあります。何の仕事をしたかですね。前衛運動が停滞してしまった後にポストモダン が始まるのですが、80年代にそのポストモダンの批判的位置が亡くなってしまい、90年代はゴダールだけが仕事していたかんじです。孤独の力というか。彼は数年前のインスタでのインタビューで、わたしの解釈ですが、トランプの言語ではないような、流通するためにあるようなある意味で非常にわかりやすい、語り口をファショ的だと批判していました。ゴダール映画はトランプの言葉と全然違う、書かれた思考の本なんですね。残念なことにテレビも新聞もどんどんトランプ的になってきたように思うのですが、トランプの全体主義の声に抵抗する意味で、自分のは近代モダニズムと共にある政治的映画だと考えているようです

42 『易経』によると、聖人は国家を制作するときは国家と名づけるのです。鬼神を祀るために鬼神を名づけるのですね。命名によって、国家と鬼神とが同時に成立してきます。これとパラレルで、ゴダールは映画史を制作するためにはじめて映画史を名づけます。ゴダールの前に映画史は存在しなかったのです。そして鬼神を精神と名づけたのだと思います。国家と鬼神とが同時に成立して行くように、映画史と精神は同時に成立します。

43 ゴダールは人格批判が耐えられない。作品を非難してくれという。だが「ゴダール映画は嫌いだ」とは言われず、「これは映画ではない」と言われる。では映画とは何か?

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映画とは何か?

ゴダールは人格批判が耐えられない。作品を非難してくれという。だが「ゴダール映画は嫌いだ」とは言われず、「これは映画ではない」と言われる。では映画とは何か?先ず映画について言わなければいけないこととは、それは投射であるということだ。映画は城壁?白い壁にかけられた絵のようなものである。ボーダーだけが重要なのだ。それが私のすぐ近くにそそり立っている。白い壁の向こう側には何もないと思うこともある。だがしかたがない。

44 映画は城壁?白い壁にかけられた絵のようなものである。ボーダーだけが重要なのだ。それが私のすぐ近くにそそり立っている。白い壁の向こう側には何もないと思うこともある。だがしかたがない

45 毎日かくもゴダールの死を悼む言葉が多いのに驚く。「映画は記憶を作る。テレビは忘却である」とゴダールは言った。しかし21世紀に入って、映画そのものが忘却されはじめた。20世紀の代表的な映画の名が思い出されなくなったとき、いつの間にかゴダールの名前が映画を言い表すようになった(デカルトの名前が哲学を表すように)。現在も映画は作られている。しかし「映画」は亡くなったのである

46 ゴダールは映画に革命をもたらした?映画が一新された?それはトリフォーのことだ。そんなことも知らないのか。ゴダールは「何も変えてはならない。すべてが変わるために」である。

47 朱子は霊魂は消滅すると考えた。弟子達はそれでは帰って来る魂を迎入れる共同体の意味がなくなると案じた。映画も消滅してしまっては観客であるわれわれはどうしたらいいのか

48 戦前は、大衆をスターリニズムが労働者階級に鍛え上げた。また大衆をナチスファシストにした。しかしどこにも帰属できない大衆を映画が世話をしたのである。暗闇の中で想像力を燃やした。現在ナショナリストは大衆に山と河の代わりに国土をかたる。人生は映画から奪ったものを映画に返さないから人生は復讐を受けている

49 ゴダールが映画を一新したというけれど、日本においてゴダールもどきの映画が現れたことなどなかったのである。しかし百年後はゴダールの映画しか残っていないことも事実だろう

50 ゴダールは映画についてのイメージを作る。思考と共にあるイメージを成立させた。映画万歳に非ず。映画は失敗した。収容所は、収容所を撮らなかった映画史のブラックホールだと

51 嗚呼、フェデラ引退宣言。20年前はフェデラとナダルは互いにどんな球が来るのか考えた、互いに他者だった。ポストモダンのテニス化と言われるマッケンローが発明される新しいテニスを解説した。世代交代が言われる。他者の同一者化の方向がみえてしまうが、若い連中が彼等が確立したテニスを成熟させるだろう

52 ゴダールの言葉で謎とされているのは、映画は作られていたのに、「映画は終わった」というものである。仮に映画は亡くなったとしたらどういうことが言えるか。映画は鬼神である

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53 戦争責任を否定する歴史修正主義者の極右翼が首相になること自体が異常。その国葬はなにを意味するのか。侵略戦争ではないだろうか

54 エリザベス女王を支持する帝国主義者は土地を奪った。しかし対英武力闘争も土地を返却せよと土地を自己の対象とする点において同じだ。アイルランドの市民はここを乗り越えていく

55 北アイルランド紛争のこのことを理解するためにアイルランドの500年間の歴史を学ぶ必要がある。エリザベス1世(1533 - 1603)がアイルランドの植民地化を推し進めた。エリザベスは権力を持ったがそれほど金持ちではなかった。戴冠式のときはオランダのユダヤ人たちから王冠の宝石を借りたのである。

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57 国葬反対が増えているのは自民党に対し、民主主義よりも、天皇を蔑ろにしてる感への反発を覚える人が増えてきたからなのか?絶対的保守主義(国が安定していさえすれば神と皇位との連続性に依るべし)が主流となる兆しですかね。国の安定とは、母国語主義と一国民主主義

(たしかに、安倍は公式参拝を行いながら解釈改憲軍国主義国家神道の復興を展開した。皇室に依存しない、反中と嫌韓ナショナリズムによる天皇教の青写真をもっていた。国民はあべのこの方向に反発しているとみる見方がある。)

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他者の岬である白紙の本を書くー絶対的保守主義に抗して

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59 内閣支持率急落の背景にあるのは反カルトよりも国体らしい。国葬賛成は安倍歴史修正主義の支持。国葬反対は安倍から独立した絶対的保守主義の方向へ。議会民主主義も国民主権もない

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ハムレットの告げる亡霊

シェークスピアの演劇に徘徊する亡霊は王位を奪ったスチュアート朝に復讐せよとチューダー朝が言っていると解される。亡霊は精神である。シェークスピアの亡霊=精神を描く本質は結局、アイルランド文学が継承した。ジョイスユリシーズ』のステイーブンが母の亡霊に苛まれる。アイルランドを取り返せと

61 

エリザベス女王は存在しなかった。

エリザベス女王は存在しなかった。エリザベス女王の語れ方が存在しただけである。イギリスは、そのエリザベス女王の存在を映し出したい大英帝国のときは地球の半分を持っていたが、戦争が終わったときはアメリカにカネをくれとお願いした乞食になった。現在英国の一人あたりの経済はヨーロッパの真ん中ぐらいと言われる。もちろん国際放送と国際金融そして教育は世界的なものである。しかしもはやEUの力を借りずには、イギリス一国だけではアフリカの国を援助できないのが現実である。だがイギリスは自己がヨーロッパの中で一番だと示したいから、自己の背後に米国がいると知らせる為に、無理に、国民が反対していたイラク戦争へ行ってしまう

62 思想の歴史は思想家を深読みする必要がない。ある思想はどの思想の前か後かを解釈すればいい。思想史は、絵画のように、解釈の自由を保ちながらヴィジョンを与えることができる

63 映画史も同じなのだけれど。ヴィジョンというのは、わたしはだれの後に立っているのかというような場所のことなのだけれど

64 19世紀の平田篤胤は18世紀の本居宣長の後に来る。篤胤を読んでいる私は18世紀宣長より前の12世紀の朱子の後に立っている。学びに依る。正統か異端かで教えることは不可能

65 戦争はなにが悲惨かというと、何の表象を残せずに廃墟になってしまうことだ。近代が作り出した人間も、何の痕跡もなく亡くなってしまう日がやってくる。だから国葬をしようとするのだ

66 安倍晋三マキャベリストだった。解釈改憲歴史修正主義そして統一協会の選挙利用によって権力を得た。長期政権はそれ以上それ以下でもない。この悪に国葬の栄光を与えてはならない。与えるとどういうことが起きるかこれからこの日本で明らかになっていくに違いない。
「悪は善と同じく、栄光に輝く事はない。したがって「実際に権力は得られても栄光を得ることのできない」方法は(マキャベリにとって)悪であった 。 」
ハンナ・アーレント「人間の条件』

67 鄙びた裏道から聞こえる歌声と芝居小屋。壁を見よ。眼差しをもっていることに気がつく。純粋な表象作用である。わたしはここで哲学を考えたい

67 フーコの本は何でこんな所にこんな文があるのだろうかわからないことが少なくない。恐らくフーコは後から文を付け加えていったからだろう。何でこんな小道があるのかと思うようだ

68 ゴダールの遺品である本としての映画の歴史を祀ることが起きる。テクストと映像に思考できるイメージを与えた映画史が亡くなった。表象は復活しなければ祀る共同体の意味がなくなる

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70 英国国葬の価値は何の思想もない儀式に関心をもつ愚か者達の敬意が支えることだけはわかる。幸せにも日本国葬は軽蔑する我々に愚か者が国難の恥知らずの愚か者に弔意を払えと命じる

71 街頭にイラク戦争に反対した市民が100万人いた。ウェストミンスター宮殿での公開安置には少なくとも25万人が並んだという。イギリスは大きな自由と否定する権威主義とがある

72 ゴダールのネット葬を勝手にやっている。ゴダールは視覚的人間よりも言語的存在である人間を問うた。鬼神-芸術God-artを祀る共同体は映画を通じて存在の意味を考える

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74 柄谷は世界宗教の意義を強調するのは違和感がある。世界宗教の脱普遍化の方向性が重要だ私は考えるからである。救済の共同体形成の意義を持つが、中には反社会的集団に陥るものがあるから規制が必要だが、新しい方向性を塞いではいけないので、非常に難しい取り組みであるとおもう

75 朱子学漢字文化圏のアジアに成立した唯一の普遍思想であった。江戸時代の古学はアジア思想の脱普遍化である。中国文明からの自立を主張した国学から国家神道の思想が誕生した。戦後神道の課題は、国家神道をやめること、すなわち神道の脱国家化にある。安倍がやった公式参拝と伊勢サミットはこの方向を反するものであった。何故この安倍を国葬にするのか、これは思想の歴史を見誤った間違いであると言わざるを得ない。

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焼身自殺のデモンストレーションは何を意味するのか

 

彼の考えと立場は存じませんが、現在世の中に起きはじめた「そろそろ本気を出さなければ」という本気モードは屈辱感と結びついていると思います。わたしが思うに、自身への反省も込めて書くことですが、左翼は安倍と本気で戦わなかったのではないでしょうか。その証拠に、安倍糾弾は権限濫用の法律違反と経済に関わることばかりで、彼の一番問題であった解釈改憲公式参拝と伊勢サミット開催による国家神道の事実上の復活を問題にするひとはわたしの知る限りネット上でいません。しかし国葬がもたらすような思想良心の自由をゼロにされるような大敗北を蒙ることになります。これはアウシュビッツで行われていたこととおなじで、違いは日本左翼は身体を焼かれなかっただけです。憲法を守るつもりもない安倍に「憲法を守れ」と言っていれば負けても大義が立った左翼は十分に戦かわなかったのに敗北があまりに大きかったので、屈辱感が生まれたのです。これを契機に、本気モードを出してほしいと願います。

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表象の思考

「カネで買えないものがある」に対しては、YouTubeのひとが、そんなことは言わないでください!何故ならそれは貧乏を正当化する考え方で、カネ持ちになってから買えないものがあると知ってから言ってくださいと反論していた。なんでもかんでもカネがものを言うとはこのことだろう。しかし「カネで買えないものがない」としたら、貨幣が登場するまえは商品同士の関係はどうかあったのかを考えるのは表象の思考である。表象の思考は起源の考え方がない。表象の時代を支配した古典的思考においては、日本人は何処から来たかとかそういう言説は成立しなかったのだ。いいじゃないか。マルクスは貨幣を王として考えてみた。王が王であるのは彼が王であるからだ」と言うところを、「貨幣は一般的等価形式だから貨幣なのではない。貨幣は貨幣だから一般的等価形式となるのだと」。貨幣は金でも紙でもいいのだ。瓦でも構わない。江戸期の勘定奉行、荻原重秀の「幕府が信用を与えさえすれば貨幣は瓦でも石でもいい」と言いました。

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78 嗚呼、シエークスピアは「リア王」に書いていたんだなー怒りのです中で根拠のないことを正しいとおもいこんで、自己を支えた真実を台無しにする愚かさを。世界劇場

77 ゴダールは映画におけるピカソジョイスの継承である。セザンヌの美の理念=ヨーロッパを超えるのがゴダールが探究したゴッホ。そして書く/ 描くひとはゴダール前に存在しなかった

78 現代アートゴダールとの対立とはどういうものか?デュシアンは表象の否定だ。ゴダール偶像崇拝に見えるが、何も表象するものを残さない戦争様態、最悪の映画に抵抗したのだ

79 米国民主主義の最大の危機。最高裁がヤバイしトランプが何言ってるのか意味不明。まだ共和党は2年前の選挙結果を認めていない。都会リベラル派と地方の保守派との間の断絶

80 迷惑にも、イギリス王室の情報がどんどん入ってくる。知りたくもないスキャンダルな話だらけだが、隠さずにオープンにしているところがすごいね。危機を乗り切っている

81 4年間のロンドン時代は、有り難がってバッキングガム宮殿に見学したら自分はおしまいだと思って一度も行かなかったが、セント・ジェームズ・パークは気持ちよく散歩した

82 マルクスヴィクトリア朝に生きた。保守党ディズレーリに対して、福沢諭吉中江兆民が尊敬した自由党グラッドストーンアイルランド自治運動を擁護し、中国の植民地化に反対した

83 ロンドン時代にBBCはニ週間かけて18世紀ヨーロッパ全体の音楽を俯瞰できるベートーヴェン千曲を放送した。パニくって米国型市場至上主義に駆け込まぬ様に英国人を啓蒙している

84 「極右」が首相に? イタリアのメローニ氏は日本で言うと、高市早苗が首相になったって感じか?しかし日本極右は戦前と同じことを言う。ヨーロッパはナチスの戦争責任を裁いている

85 「天皇の肖像」を見ると、帝国主義の顔ー憎しみの支配と共にある、アジアにおける人間の誕生をおもう。大文字の他者、大きすぎる他者、これをジョイスゴダールも打ち砕きたかった

86 古い映画を観ただけでも、「いまはああいうことが描かれない」と自然に口にする。わたしは、何か、前の時代に属したままの死者の如く精神の眼で呟く、反時代的精神ではないだろうか?

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87 安倍が「一億総活用」と言ったとき彼が詐欺師だと思った。しかし私の周りで「安倍は天才だ」と讃えるものがいた。『論語』は伝統を重んじ意志が高くとも反証の精神が眠り込んでいた

88 黙れと言う国家に抗して

不良箇所の点検のない車より、国の行政、議会の運営、司法判断のチェックを否定する国家の方が危険かもしれないと考えました。車は死ぬだけですが、権力の集中したこの国では黙らされるのですから。沈黙して存在しなくなるよりは、沈黙せずに惨めになっても存在するほうをわたしは選びたいです

89 1998年にアイルランドに行ったときは日本より権利と自由のない国だと思った。しかし今はアイルランドに、日本より多様性を尊重した権利のある社会がある。見えなかった声が可視化されたのだ。イラク戦争反対の声がエスタブリッシュメントにとって変わった。現在驚いているのは、アイルランドアメリカよりも人権のある国になるかもしれないこと。ブッシュの息子とトランプがエスタブリッシュメントを強固にしてしまったことによるとおもう。アメリカを支えてきた司法が危機である

90 母がいる茅ヶ崎に引っ越す。車が必要らしい。私はバブル世代だが、車に全然関心がない。車好きの人に選んで貰ったドイツのジュピターレッドの中古車を買った。日本で殆ど運転したことがないが、東京を離れて、これからは鎌倉と箱根の間へ行くという感じか。気に入った、黒ビールの大仏ビールを飲んではこれに乗れないな

91 「誠」とは、覆うことができない道徳性の領域である

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国葬って何だ?人は、レヴィ・ストロースの描いた状況の中にいる。国葬は、それが何を意味するかわれわれが知る前に、意味し始める。国葬シニフィエは知られることなく与えられる

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山形有明とはだれか?

明治のリーダーたちは江戸時代の教育のピークであった1840年前後に生まれたのですね。明治の元老たちもそうです。山形有明たちは天皇を人形のようにコントロールしていました。大正時代に、天皇は力がなかったと言われるのが普通ですが、権力を集中させた天皇の力をコントロールできるものが山形有明しかいなくなったという見方もあります。つまり日本帝国主義の成立と共に天皇が全面的に出てきたのですね。幸徳秋水大杉栄を殺戮した国家は、大正デモクラシーが起きても、天皇の権力の集中を放ったまま満州事変を経てそのまま昭和10年代の国体体制へ。スガは結局山形にアイデンティティファイしてるのですか?

94 懸念していたが、国葬に反対していたのに管のスピーチに感動している者が結構いるらしい。これをどう説明するか?明治維新万歳の安倍との思想闘争が十分に行われていないことによる

95 和辻は三木清から『ドイツイデオロギー』を与えられていたのですしね

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わたしは移民的家族観を支持しています。わたしの理解では、保守主義は、移民的家族観を否定するでしょうが、少なくとも家族を大切にするとおもっていました。彼らの民族主義改憲案も最初に家族の価値を言うものです。しかし違うのですね。日本保守主義は家族がめちゃくちゃに壊されても、国家が安定していればいいのしょう。安定しているかそれを宣言するのは国家、安定していないと口にするものは反日

「メディアでは皆が安倍氏の死を悲しんでいるかのように報道されているが、日本国民は国葬に反対している。その背景には、多くの日本人家庭をメチャクチャにした宗教活動があったのだった」(スウェーデン国営放送)

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うまく書けないかもしれないが...

時枝はこのようには理解しなかった。ソシュールの理論を記号だけでなく文に適用した。その結果、ソシュールの理論を前提にしては思考不可能なものと向きあった。漢字を不可避の他者として発見した。そして思考不可能なもの=漢字は、自己を規定していく。時枝において日本語の特質とされる<包むもの>はアジアのアイデンティティに関するものの再構成である。時枝の国語学について最初に言っておかなければいけないのは、日本語のイメージに先行したのは漢字の発見である

99 ジョイスは議論好きのソクラテスの若く問題提起する文学だけれど、絶えず脇道に逸れては瑣末なことをベラベラ喋る。議論のルールは解決してはいけないことだと示しているみたいだ

100 死ぬこととハイデガーが呼んだもの、宇宙飛行士と移民のように外部からやってきた生とハーレントが呼んだもの、解決してはいけないという議論のルールは思考できない存在である。

命題「議論のルールは解決してはいけない」は、認識に関することを言っているだけではない。最終解決のアウシュビッツの時代以降、認識の彼方からくる、思考に課せられた命令である

 

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101権力の集中(東京一極化集中)の解決を訴えるものが橋下や大阪維新のようにファショ的であるのは、天皇に権力を集中させて復古主義的に国を作り直した歴史の悪夢が反復している