安部公房「砂の女」

「砂は決して休まない。静かに、しかし確実に、地表を犯し、亡ぼしていく」(安部公房)。<みんなのために(味方)/みんなに反して(敵)>という地表(交戦状態)から自立した、<共に(砂)>性における自己の存在の開示(言論の活動)を恐れるから、人びとは今日のような交戦状態に入ったのだろう