70字のAIIB 中国が主導権をとるAIIBの成功は'金'をもつ日本の加盟にかかっているが、中国と韓国、アジアへのシンパシーを断ち切ってきた安倍にとっては政治的敗北の意味をもつ

東アジアの漢字文化圏をいかに語るか？ 構造的な諸理由から、純粋に表音的な文字(平仮名)が不可能であり、またそれが非=表音的なもの（漢字)と手を切ったことは決してありません。そして歴史概念は文字の表音化の一定の時期に現れたのであり、それを前提とし…

70字のテロ 国際政治を舞台とするテロリズムを裁く国際法は存在しない。「マイケルコリンズ」(ジョーダン)は'銃の政治は終わった'の嘘のナレーションで終わる。大衆運動的自発性は失われ軍隊的組織性に置き換えられる

70字の独立 ジョイスが生きていたら今日の独立問題をどう語るか？独立の主張が政治の二項対立的の意味に絡みとられる危険のある小国は寧ろ、他の小国たちと繋がって自立せよと言うだろうか

70字の人 近代の市民法は「人」から始めるのはなぜか？近代以前に「人」がいなかったのか？否、近世にとっても「人」のもつ意味は大きかった。それは人々の往来する道の隠喩に読める、ほかならない、目の前の他者との自己との間を意味したから。

70字の隙間 近代国家統一の歴史が浅い国では人々の間に不均衡な隙間がみえる。隙間こそが他国へのシンパシーを保つ。近隣諸国へ共感を一切持たぬ人間を支持し始めた人々は自ら隙間を塞いでいる

70字の軽蔑 昔はゴダールのある映画名が「軽蔑」である理由を悟らぬ仲間を軽蔑しただけだが、今は安倍を呼びすてにする軽蔑を理解しないマジョリティーを軽蔑しなければならなくなった

70字の貧困問題 憲法25条違反は貧困を認めたがらない政府だけにあらず。完全雇用しかみえないネオリベ経済学と個別的貧困問題が無いマルクス主義唯物史観の間にどれ程違いがあるのか？

70字のヘイトスピーチ ヘイトスピーチでいわれる憎悪は、人種、宗教、性的指向、性別、思想、職業、障害に関わる。「安倍」の大江の呼び捨てはどれもあてはまらない。尊敬を欠くと言う新聞社はただ自身の潔癖を自己宣伝している

70字のヒエラルキー ヨーロッパの哲学と芸術の高みからは、ジャーナリズムとデザインは必要悪、起源なき余所者。日本にそんなヒエラルキーが無いのは、全部同じ時期に輸入されてきたから？

70字の「ユリシーズ」 偶然は、神の偽名で、署名を望まなかったときに起きる？932頁ダブリンのことしか書いていない本の最後の署名トリエステーチューリッヒーパリに、ダブリンの名が無いのも

70字の憲法前文 「日本人」力士が活躍できないのは憲法前文のせいであるという珍説が出てきたが、根拠がない。憲法前文の名宛人は「外国人」力士を含めた全人類だからだ

70字の油絵 ビデオとダンスとコンピューターが八十年代以降アートの主流。が、油絵は廃れたのではない。ピカソが鏡とマスクを利用した様に、例えば携帯電話を利用した肖像画

70字のアルファベット 今夜のように、デリダ曰く、アルファベット文字は直接的にはいかなる言語も語らぬが故に、全ての文字のうちで最も無言。が、声とは無関係でありながら声に一層忠実で、声をよりよく代理すると。 (子供時代の帰国後それを失った)

70字のパブリックスクール 労働党時代が始まったパブリックスクールの音楽の授業に生徒たちが様々な楽器を持参した。バイオリンから鈴までまちまち。労働者階級の子供達のもとに、パブリックの理想に共感した上中流の親の子供達が集まってきたということを意…

70字の象徴天皇制 象徴天皇制の憲法は戦前との連続性を断ち切った。左翼は廃止をいうが、強力な共和制原理無しでは天皇大好き国民の反動が怖い。一番よいのは引退後京都天皇博物館館長就任

中沢新一への疑問 そもそも「資本論」のマルクスが行った19世紀後半の資本の分析をもって、21世紀の資本をそれほど的確に分析できるのかという疑問が起きますが、ただし「賃労働と資本」ではマルクスは現象学的に、現在のピケティが行ったように、「資本」を…

70字の日本人 近代国家を前提とする「日本人」は近代化の過程に現れた。「日本人は日本人である」の同義反復のナショナリズムに排除される他者達がヘイトスピーチの暴力を受けている

70字の靖国神社 国体的歴史概念は近代化の一定時期に現れた。靖国神社は近代国家を前提とする顕彰施設(戦う国家=祀る国家)。が、古代に遡るという偽言説に絡まれると取り除くのが不可能に

70字のブラックホール 読みたい本にかぎって見つからない。それは本箱がブラックホールだからとしか説明がつかない。買った後にその本が現れるから同じ本が何冊も並んでいる

70字の領土問題 領土問題は戦争によってしか解決されないの教訓を生かすためには、他の集合に囲まれたのは、知らずに自らの集合ー同盟軍ーでその他を圧倒的に囲んでいたからだと疑うべきだ

70字のルソー デリダは代数学の沈黙する映像から書いた。ここからルソーの代理を許さぬ一般意思の盲目の言葉に直に行かず迂回して、演劇の代理性への思想家の反発を書いた

70字の英国 ただの事故死の貴族ダイアナ妃死亡を巡る尽きぬ解釈が<盲目の言葉>。この対を為す<沈黙する映像>が、熱狂させられた無理なイラク戦争で無意味に死んだ兵隊達(労働者)の惨めな棺だった

70字のオキュパイ 小さな人間たちが法はあるのかを問うとき、一人一人が法の意味の中心に戻って孤立しまわないように、必ず外部から、大きな人間の家の玄関に座ること

70字の解釈改憲 国会は密かに法律を作ってはならない様に、内閣は勝手に、裁判所しか発見できない「法の法」(憲法)を作れない。作ったら'解釈壊憲'

70字のふつうでない国 日本は幾つの国と戦争をしたか知っているだろうか？現在ふつうの国でないと嘲笑う政治家は、敗戦後、再び決して45ヵ国と戦争しないふつうでない国として出発した誓いを忘却している <ふつうの国>をいう論者はアメリカの大学で国旗掲揚…

70字の国民道徳 西欧の道徳は市民倫理学etics。大逆事件で自由思想を恐れた政府が対抗的に国家道徳を普及させる。貧しいのはモラルが低いからと貧困問題を隠蔽する教説

70字の吉田松陰 昭和ファシズムのパーソナリティー。「至誠」、心を出し尽くせば自ずと人を動かせるは、日本人を心の中から洗脳した言葉。丸山真男称賛者もこの種の軍国主義に陶酔するほどだ

憲法記念日に小田実ならばなにを言ったか？ 「われわれはすぐ、国家、国家と優先するけど、市民を殺す国家なんて捨てていい、向こうへ寝返ってかまへんとアルキビアデスはいうわけです。私はそうやって国家と市民は平等だと思って生きているけど、皆さんも、…

憲法とは、 地球共同体が人間的尊厳をもって生きるために、戦争をしたがる国、貧困問題がないふりをする国に壊されるなと警告する言葉でつくられた免疫システム