2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴダール『カルメンという名の女』(1982)

わたしの一番好きな映画。アンヌ= マリー・ ミエヴィルの力がなければ間違いなく完成しなかった作品。フェミニズムのグループはもっと彼女の役割を明確にすべきだと要求している。『カルメンという名の女』(1982)は、病院の花壇にいるゴダール自身の姿から始…

『ゴダールの決別』(1993)

『ゴダールの決別』(1993)は、ギリシア神話の神ゼウスと人妻とが浮気をするエピソードをもって、神と肉体について説話的に物語った作品であると解説される。夫が一晩家を空けた日、突然帰宅した夫シモン(ドパルデュー)が別人のようであった。シモンは妻ラ…

ゴダールの‪『愛の世紀』(2001)

『愛の世紀』の若い映画監督エドガーは現代パリの未来を思い出す「若き芸術家の肖像」として描かれている。常に後から来るが、そうして先に行っている。何が先でなにが後かというふうに過去と未来とがまだそれほど明らかに秩序づけられてはいない見方は、ブ…

ゴダールの短編映画『時間の闇の中で』

‪(Dans le noir du temps “ episode in Ten Minutes Older : The Cello 2002) ゴダールの『時間の闇の中で』は、ゴダールによる短篇映画である。思想の最後は本の最後。思想のほかに、記憶、歴史、永遠、映画、これらの存在の最後の数分間の映像が提示される…

ゴダール『フォーエヴァー・モーツアルト』(For Ever Mozart 1996 )

‪『フォーエヴァー・モーツアルト』(For Ever Mozart 1996 )は、仏語の「pour rêver Mozart」(「モーツァルトの夢をみるために」の意)に聞こえるのは『フィネガンズ・ウエイク」の書き出しを思い出す。徴は至る所に。凡庸なものに読み解かれるのを待って…

ゴダール『アワーミュージック』(Notre Musique 2004)

Notre musique, c'est ce qui est à nous, c'est notre façon d'être , à nous, les Européens (Godard) ‪ ゴダール『アワーミュージック』(Notre Musique 2004)は、 「われわれの音楽」という始まりをもつ。ヨーロッパ人のアメリカからの自立的国家は、「わ…

ゴダール『さらば、愛の言葉よ』(2014)‬

‪ さらば、人間の愛の言葉よ。こんにちは、万物の愛の言葉よ。‪<ノマド>犬はVaudーレマン湖沿いにあるゴダールの故郷ーの森を彷徨う。人間の有限性という本来性の構成的言説に絡みとらわれないで、寧ろ万物の生成の道のラディカリズムに、ギリギリ理念的な内…

『ゴダール・ソシアリスム』とは何か

『ゴダール・ソシアリスム』は、2009年製作、2010年公開、ジャン=リュック・ゴダール監督によるフランス・スイス合作の映画である。ゴダールは芸術の世界に受け入れられている。この映画に哲学者アラン・バディウ(Alain Badiou)が出演しなければならなかっ…

ゴダールの作品『イメージ・ブック』とは何か?

ゴダールの作品『イメージ・ブック』がやっと公開されるようです。作品はゴダールらしく期待どおりに期待はずれだろうか、否、期待はずれの期待に反して面白いのではないかといまから心配しています。<イメージの本> 、それはなにか? <イメージの本>に先行…

MEMO

</p></p></p></p> すこし元号との個人的関係(ちっと変かな)について振り返ってみますと、1978年に福田赳夫派は元号法制化実現国民会議に元号法の制定を明言しているんですね。福田派の官僚だった父は青春時代が大政翼賛会ファシズムの時代でしたから、元号について話す福田の…

新元号「令和」への質問

政治が「万葉集」の言語のなかに自然化されて隠蔽されていますが、公(国家)の令にしたがえ、分裂するな、特に民は民主主義の憲法に行って分裂してはいけないという感じですね。それだけではありません。「中国古典からでないのは初めて」という。だからそれ…