『論語』の最後の言葉

‪「子の曰く、詩に興り、礼に立ち、楽に成る」(泰伯)は、予定調和的に完成された世界の均衡を表現しているとおもう。好きな言葉である。だけれどケインズが問題提起したように、均衡というのは不完全な状態の所で安定してしまう、常のこととして、このことが…

‪昨夜は初めて能楽堂(代々木)に行った。隣の女性が読んでいた台本を時々覗きながら舞台をみていたが、そのうち書かれたものがどうでもよくなって、声の舞台ともいうべき超越した?異空間を茫然と眺める。これを見ながら、ドラマが衰退していったきオペラとは…

21世紀の「象徴天皇制」を読む

21世紀の「象徴天皇制」を読む 「特例」か「先例」か、一代限りかそうでないか、とにかく「退位」は「退位」。しかし誰も語ろうとはしないが、問題となっているのは、一体誰が何から「退位」しようとするのか?そして誰がだれに向かってこれを語るのか?この…

21世紀の「象徴天皇制」を読む

21世紀の「象徴天皇制」を読む 一代限りでもそうでなくとも「退位」は「退位」、しかし一体だれが何から「退位」しようとするのか?天皇制は国家祭祀と同様に心の問題に属してはおらず、それは明治維新から始まる構造の問題である。一人ひとりがその構造から…

21世紀と象徴天皇制を読む - 歴史/転移の構造/思想

‪何を言っても無駄だというのが乱世だとしたら、今がその乱世である。だけれど黙っていることもどうなんだろうかという感じである。長州が勝手に京都から連れてきた、明治の元勲にとっては自らをそこに表現するという政治利用できる操り人形でしかなかったも…

共謀罪

情報公開がなければ、「日本の大多数」は、自分達は一切責任がない、全部あなたたちの責任だと、情報を独占する「エリート」に言う権利がある。情報の非対称性のもとで批判を許さない社会で起きる問題は全部、「エリートの責任」だ。ところが共謀罪を認めて…

歴史修正主義

‪安倍政権の現在進行形の「レイプ事件」を闇に葬る犯人も、問題にすべきときではないでしょうか?強姦されているのは、歴史です。ものの見方がネイティブ化するとその中で別の見方をするのが難しくなります。「本当に変わるべきは一般的な考え方」と訴えても…

天皇制

この21世紀に、男性だけが天皇になるというわけ?そんなんで天皇になりたいと思う人って地上にいるんですか? "The country’s post-war constitution stipulates that the emperor is no god-king above the law, as he was before the country’s defeat in …

天皇制

男性でないと天皇になれない国なんて、その国の天皇になりたい人は男性も含めて一人もいない

‪思考が理性に覆われる前に描き終えるか、その覆いが剥がれる遅れによって描け

共和主義

歴史修正主義に欠けているのは歴史である。真に依拠できる歴史を彼らに与えよう、啓蒙主義の歴史を。徳川日本の伊藤仁斎、明治初期の福沢諭吉、そして戦後の立憲的<祭政一致>的国家を否定した象徴天皇制。ここからわれわれはともに共和主義へ行く

冬の夢を発明する詩人 革命の秋ではないから

冬の夢を発明するのは 革命の秋ではないから

スコットランド啓蒙主義

古代ギリシアの啓蒙主義は近代の啓蒙主義と違うのですね。百科全書派のフランス啓蒙主義は、ドイツ啓蒙主義(カント、ヘーゲル)と違います。英国功利主義の啓蒙主義(ベンサム、ミル)はこの両者とも違うでしょう。アダム・スミスやヒュームがスコットランド知…

ソクラテス (続き)

ソクラテスの対話的ロゴスは、先週の「論語塾」のときのアジア居酒屋で話題として現れてきたテーマである。これは根本的に考える必要のある新しい切り口をもったテーマはないかときがつきはじめた。これについて、エルマンはジョイスの理解におけるソクラテ…

ソクラテス

「ソクラテスの弁明」を読んでも、法廷でソクラテスが非難されている理由がよくわからない。嘗てゴダールが、ロッセリーニをソクラテスのように、あまりにだれかれ構わず広い範囲で対話したことが危険視されたのだと評した。ロンドンのBFIで、ロッセリーニの…

仁斎論語

‪『論語』の書き出しは、「子曰、学びて時おりこれを習う」(「子曰、学而時習之」)である。仁斎の注解(現在執筆中の子安氏訳)によると、「学とは倣(なら)うことであり、覚ることである。古えの先人たちの教えにしたがって習い、これを見聞に照らし合わせて考…

「侍女の間」

『侍女の間』は画布の中にそれを含む部屋全体を再配置するとき何をやったかといえば、小さい封筒の中に入れるためにより大きい封筒を折りたたむようなことをした。ここからバロック的問題提起がおきる。なぜ、自ら折り重なるものをフラットにしておくのか?‪…

ネトウヨとはだれか

‪ネトウヨとはだれか? ネトウヨは、指摘されているようには、反知性主義であるかといえば、そうではない。むしろ、ネトウヨの問題は、右翼にもなれないというほどの道徳性の欠如にある。ネトウヨは「みんな」という言葉をけじめを以て効率よく口にするが、…

Simone Weil

‪世界を徹底的に理念化していくとはこういうこと‬。ただし理を以て説明し尽くすこととは違う ‪->「あらゆる真空は、(受け入れられないかぎり)憎しみ、とげとげしさ、苦悩、恨みなどを生じさせる。自分の憎むものに対して、わざわいがふりかかればよいと思…

舞台空間は空間であるために要請されるものはなにか?

‪演劇が舞台空間で過去のイメージを発明するとしたら、映画館とか本屋さん、黒板とか匿名の落書きする壁、過去においてはこうした形で知識が伝えられていた配置を思い描くことが大切で、こうした世の中から消えていくもの、消失したものの痕跡、ここから、そ…

舞台空間は空間であるために要請されるものはなにか?

‪演劇が舞台空間で過去のイメージを発明するとしたら、映画館とか本屋さん、黒板とか匿名の落書きする壁、過去においてはこうした形で知識が伝えられていた配置を思い描くことが大切で、こうした世の中から消えていくもの、消失したものの痕跡、ここから、そ…

共謀罪

‪賛成派はこのことをよく考える必要があります。国際テロにやられないと説明された共謀罪がなぜ、日本を民主主義国家とは呼べない国にしてしまうのか‬。「世界」のために自分達ではよいことをしているはずのに、国連のベテランからは非難されているのはなぜ…

‪「凡そ思慮無くして動く、これを情という。纔に思慮に渉るときは、即ちこれを心と謂う」

‪「凡そ思慮無くして動く、これを情という。纔(わずかに)思慮に渉るときは、即ちこれを心と謂う」(伊藤仁斎『語孟字義』) • 詩を読んでいるような...。子安氏の評釈は、「思慮に渉らない気持ちの動きを『情』とする、と仁斎の説を訳してみた。そこから他者に…

共謀罪

‪政府は共謀罪を被告とした法廷に立つ。共謀罪の犯罪を些細なものとしてこれを弁護する。「犯罪を未然に防ぐプラスを考えれば多少の冤罪は仕方ない」、「国連特別調査官はただの『個人』だ」、「議論され尽くした」 のだからこれ以上なにも言うな、と。「一…

安倍共謀罪

国連特別調査官はもちろん、どんな「個人」も安倍共謀罪を批判できるしまた批判する責任もある。そうでなければ、人類は表現の自由と権利を獲得できなくなってしまう。共謀罪の問題を徹底的に国際問題化するしかない

狡猾な"ナショナリズムの毒"

知識人のなかには、知識の量は凄いが、知識の質が頗る悪いのがいる。自己啓発のおじさんたちはそういうのが大好きだ。佐藤なんとかかいう左巻きの言論人もそういう類の知識層なのか、ロシアについてだけでなく、知ったかぶりしてアイルランドについてテキト…

「祭政一致」論の復活?

安倍政権と日本会議の『教育勅語』の読みは、彼らの国体的「祭政一致」論(「国家祭祀」と「個別宗教」の分離をいう)の解釈にもとづく。問題としなければならならないのは、近代の「祭政一致」論を根拠に、伊勢サミットにおいて指摘されていたような「政教分…

思想と詩

‪ ‬ ‪認識は常にはっきりした目的を追及しているが、‪ ‬ 目的が達成されると終わる。‬‬ ‪これに対し、思考は、その外部に‬‬ ‪終わりもなければ、目的もない。‬‬ ‪結果を生み出すことさえない。‬‬ ‪芸術のなかで思考に一番近いのは‬‬ ‪たぶん詩だとハンナアー…

市井の人として

「オルタナティブファクト」("替わりの事実")も、一概に悪いとはいえないよ。「君子」という位ある官吏を宛名にした『論語』を私の如き世の落ちこぼれがそのまま読んでも仕方ないところを、世の中にNo!という市井の人としてのカオス的あり方を四百年の息と共…

「小人の過ちは必ず文(かざ)る」

公私混同の過ちを責める人の言葉を避けて、これを封じる大臣達の姑息な閣議決定と財務省の官吏達の隠ぺいは、「小人の過ちは必ず文(かざ)る」にあたる。姑息に粉飾して封じたあとに、覆い隠すことなどできない事態になってくることを一秒も考えられないのだ

漢語の近代

‪慶応三年のヘボン「和英語林集成」初版から二十年間で約15000語増加した。明治維新以降あらゆる言葉が増加したのである。そしてその大部分は(国産の)漢語であったという。これはなにをもたらし、何を意味するのだろうか?物の見方がそうしてネイティブ化し…

梟猫曰く

‪梟猫曰く、「遠くまで行って指示すべきものを探し続けるより、卑近のものがもつ意味を考える。読まれてきたとされるものが由る起源を遡らず、事件として誰が初めて言ったかを行いとして言う。関連性のないものから切り離してはいけないし、他のものはどこに…

共謀罪

「テロ」といわれる状態がどんな性質を具えるのか?そもそも字からして怪しいし、送り主(大臣)もさっぱり理解できないという、「共謀罪」と名指された中身不明の小包みを無理やり送りつけてこようとする、対話なき数の力ほど、「テロ」のイメージに沿う恐怖…

映画史

投影の思考の形式に依りながら投影をわれに成すことによって、métamorphoseを以てする思考の形式とわれとは合一する。思考スクリーンのもとに、思考空間の直線が送られる。問題は、このとき、この二つの間にあって平行になっている第三の思考空間が映らない…

文化多元主義

‪多元主義のヨーロッパに依りながら文化多元主義をわれに成すことによって、ヒューマニズムを以てするヨーロッパとわれとは合一する。ヨーロッパも同じヨーロッパであり得ない。この多-普遍主義を決定的に壊したのが、アメリカ主導のイラク戦争であった。ブ…

‪ ‪書く本が画布に化けているのか、或いは、描く画布が本に化けようとしているのか。誰一人入ってこれない鏡の、本と画布しかないこの部屋で、始まったばかりにせよ終えたにせよ、思想は思想自身であるためには、依拠しているその外部を消し去ることが倫理的…

荻生徂徠

‪フランス現代思想などは存在しないのは、日本思想が存在しないのと同じである。そしてイギリス思想なんてあるのという疑問がある。だけれど経済学については、イギリス経済学といわないとね、ただ「経済学」と言っただけでは不十分な感じがする。マルクスを…

市井の人

‪乱世だから何を言っても無駄か、何を言っても無駄だから乱世なのか。兎角今日が乱世である。乱世でものを考える人は隠遁者でも草莽の臣でもない。近世の遠方からきた市井の人である‬

アジアの多元主義

なぜ安倍はあんなに大きな顏をしているのか?なぜ自衛隊は平然と海外へ出て行くの?私はプロではありません。間違いを恐れずにいうと、これは解釈改憲の容認?自衛隊を海外に出すとした解釈改憲が現実化したこの現在を問題にせず、改憲に対しては憲法が守ら…

物の見方について

敢えて言うのですが、『‪教育勅語』に反対する人は、それを推進しようとしている人と同じようなことを言ってるように聞こえてしまうのです。口先では反対しているけど、裏で賛成しているんじゃないかと疑うことも。問題なのは、近代から近世をみる方向性がど…

治安維持法と共謀罪

治安維持法と共謀罪は仮に同一でなくとも、求められている、逃げ場がなくなるほど隙間なく思想がたった2文字の「国体」に言い尽くされる恐怖と、カメラ持参ブラブラまで含む日常の行いの広範を2文字「共謀」に言い尽くされてしまう恐怖との類似を考えること…

吉本隆明

吉本隆明も親鸞も理解できない。吉本と彼が読む最後の親鸞ならばそこから理解が始まる。「親鸞が、の頂きを極めた所で、かぎりなくに近づいていく還相のを説いている」といわれるように、二極の間ー党派と大衆ーに存在している最後の吉本を理解できるだけだ

階級

‪チョムスキーがどこかで書いていたが、アメリカはずっと「無階級社会」という幻想を抱えているらしい。だが、フェミニスト系論客がトランプを支持する階級の存在を分析するようになったのである。われわれ学生にルカーチを読ませた労働法ゼミの教授の自問自…

二つのヨーロッパー アイルランドのヨーロッパ、日本のヨーロッパ

二つのヨーロッパ ー アイルランドのヨーロッパ、日本のヨーロッパ わたしはジョイスとベケットのアイルランドをみたいとおもった。またEUというものをそのアイルランドからみたらいったいどのようにみえるのか知りたいおもった。それは、明治という時代から…

『フィネガンズ・ウエイク』とはなにか?

『フィネガンズ・ウエイク』とはなにか? その全体像を公式的に言ってしまうのは躊躇いを感じるが、「第一部 両親の書」は貴族の世界が表現されていると私はおもっている。「第ニ部 息子たちの書」では僧侶の世界がえがかれるのだ。貴族の世界が体現する戦争…

人間全体の視点と人間の内部的視点を切り離せない

人間全体の視点と人間の内部的視点を切り離せない。祭祀体系と官僚機構の両者は共に国家を誕生させたと考えると、この視点から言えることは、こういうことだろうか。人はどこからきてどこへいくのかと未来を思い出すことによって語り得ないものを語るという…

注釈学

「根ざすのが人間性の完成である」と言い切る教説が自ら根ざす神の如き統一された抽象的他者像は、近世の原初的経典の連続性を以て書く注釈学にとって、大き過ぎる同一性である。それは、多様性へ行く学びの要請からすると、価値のない、近代が自らに適合す…

根っこなしをたたえる

根っこ無しとは外から影響を受け易い不完全性のことで、たとえば、ロンドンに滞在すればそれっぽいイギリス英語を喋るし、ダブリンに帰ると周りに吃驚されてそれっぽいアイルランド英語を喋るというこの不完全さについては連続性で考えれば足りるし、この身…

思考は二種類ある

思考は二種類ある。同一性は事物におけるものとして根拠を最初の思考に与える。また、同一性を前提にメタフィジカルな思考も構成できる。だがメタフィジカルな思考を再び同一性の対象にすることはレベル的に不可能である。同一性を前提できても根拠づけられ…